能力 ページ3
『私の名はロウ。ちょっとした能力者だ。』
能力者?一体どういうことだ?
『えっちょっと意味が分からないんですけど。』
そう加藤が言うとロウはペラペラと自分の能力について説明しだした。
『そりゃそうだよな。突然能力者だって言われてもな。あ、因みに私の能力は人の寿命と引き換えに能力をその人に与えるという能力だ。つまり、人に能力を与える続ける事によって私は何歳でも生きられるということだよ。ここ大事だから。多く寿命を貰う程、寿命を取られた人間はより強い能力を与えられるんだ!!』
加藤は真剣に聞いていた。
『す、スゲェ!!本当かどうか分かんないけどスゲェ!!俺にも能力くれよ!!』
加藤は能力について興味津々だ。
『あぁいいぞ。んでまぁ与える能力決まってるから先に言っとくね。君に与える能力は
『タイムスリップ』だ。』
加藤は、ぽかーんとした顔をしている。
『なんでその能力なんですか?』
『君、サナちゃんとその母親を救いたいんだろう?だから、この能力を使って過去にタイムスリップし、犯人を捕まえればいいんだよ。』
加藤は大きく頷いた。
『納得!!そういう事ですか!!じゃあ俺、その能力『買います!!』寿命っていくらくらい必要ですか!?』
『ザッと言うと、『30年』…………くらいかな。』
ロウは少し大人っぽくって暗い顔をした。
『さ、30年!?なんでそんなに寿命を削らなきゃいけないんですか!?』
加藤は眼を大きく開けてそう言った。
『じゃあ君はどのくらい寿命を削ればいいと思っていたんだい?』
『5年〜10年位だと思ってました………。』
加藤は残念そうな顔をした。
『5〜10かぁ………。そのくらいだと多分、精々21時間位前にしか戻れないぞ。逆に30だと、43時間位前の時間に戻れるぞ。また、43時間の間の時間なら時間をコントロールもできるぞ。』
そんなに差あるの!?
しかも、時間操れるし!!
『ん〜じゃあ30で…………。うん!!それでいいんだ!!』
『わかった。本当にいいんだな?』
『はい。』
ヴァァァァァァォン!!
頭の中で何かの音が聞こえた。
『これでお前も能力者だ!!』
『ありがとうございます。』
これでよかったのだろうか。
今更だが、そう思う。
『タイムスリップの仕方は明日言う!!さらば
だ!!』
ロウは窓からアクロバティックに飛び去っていった。
『そっか、おじさんだけど元気なんだ。』
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作者名:じんの | 作成日時:2016年6月14日 8時