スーパーリーダーと恋をするッ‼︎‼︎‼︎ (ページ30)

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𝟐𝟗 ページ30

30分ほど経って、彼から着信があった

「…もしもし？今着いた、から、下で待ってる」

『うん、』

紗奈ちゃんに行ってらっしゃいと言われながら
玄関を出て、エレベーターのボタンを押す

“一階でございます”

エレベーターを降りて、エントランスの扉を開ける

彼は柱にもたれかかって、扉が開くのを待っていた

目が合い、走って向かってくる

そのままの勢いで私は抱きしめられた

「良かった、会えた、、」

私も彼の大きな背中に腕を回す

『場所、覚えてたんやな』

「こんなこともあろうかと」

『何それ、変なの』

これほど時間が止まって欲しいと思ったことはない
目の前に大切な人がいるということが
どれだけ幸せなことなのか
今なら嫌というほど痛感できる

抱きしめる力が強まった気がした

「……好き、やで」

なぜか意地悪したくなった

『目見て言ってよ』

彼はゆっくりと体を離し、私の両手を握った

私に目線を合わすために膝を曲げ

「好きです」

まっすぐに伝えてくれた

『私も、好きです』

私たちはもう一度抱き合った。

暖かくて、心地よい

ずっとこうしていたかった

「…俺、デビューした。」

『うん、おめでとう』

「俺はAさん無しの生活はもう考えられへん、
さっき、電話で、、、終わりかもしれへんって思った時、
ほんまに生きた心地せんかった」

『…うん』

「Aさんは？俺がおらんくても大丈夫？」

『…大丈夫って言うつもりやったけど、
むりやなぁ、これじゃ、、、』

「…俺めっちゃずるいこと言うけど、聞いてほしい」

私たちは手を繋いで、近くのベンチに座った

少しでも、彼を感じたくて、肩にもたれかかると
彼も自分の頭を私に寄せてくれた

「🅰️ぇ! groupが唯一無二の存在になること、ドームツアー叶えること、国民的スターになること、俺らにはいろんな夢がある。
その夢叶える道のりって絶対険しいし、時間かかる。
俺らは普通の幸せまで求めたらあかん。普通に恋愛して、休んで、友達と遊んで、って、そういうの全部犠牲にしてでも、俺らは本気で夢を叶えにいく。ファンにいろんな景色を見せたい。俺らのエンタメで幸せにしたい。普通を求めたらあかん。」

『…』

「今、勢いがついてる時に俺は俺の欲を優先したらあかんと思う。、、あ〜ごめん、説明下手や」

いいよ、続けて、と私は伝えた。