𝟐𝟔 ページ27
その日は朝から騒がしかった
どの番組、SNS、街並みにも
大々的に宣伝されていて
震える手でこのメールを開く
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ジュニア情報局会員の皆さまへお知らせ
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早い時間のご連絡となりますこと、お詫び申し上げます。
いつもジュニアを応援いただきありがとうございます。
ジュニア情報局会員の皆さまへ🅰️ぇ! groupより大切なお知らせがございます。
【NEW！】
🅰️ぇ! groupからのスペシャルメッセージを配信中！
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※会員サイトにログイン後、「ムービー」を選択
画面に映る彼らは
【デビューします】
と声を揃えて伝えてくれた
私はなぜか紗奈ちゃんを叩き起こし、
「デビュー、、デビューするってええええ泣」
と抱きついた
「、、ええ、こんな朝から、何、？」
自分のスマホの画面を見せて、この状況を共有する
「っあ！ええ！推しデビューー！おおー！」
テレビからは会見をする彼らの声が聞こえる
私が🅰️ぇを好きなことを知る友達から次々とおめでとうと、通知が来る
私がデビューするわけじゃないのに
みんなありがとう！
このままデビュー日を一緒にお祝いしたいが
今日も研修が待っているので泣く泣く支度する
あー、、デビュー曲どんなやろ
思わず顔が綻んでいることに気付きながらも研修を淡々とこなす
やっと退勤にありつき、スマホを開く
…幸せな情報過多だ
通知の中に一つ、💜からの着信があった
実は朝からずっと、おめでとうのLINEを送るべきか否か迷っていた
でも、今日なんて絶対忙しいし、
たくさんの人に祝われてるやろうし、
私からわざわざ連絡せんくても祝いの気持ちがあるのは分かってるやろうから
ぐるぐる考えてたらいつの間にか夜中になって
人として、連絡を無視してはいけないですよねと思い、
Aお疲れ様。デビューおめでとう!ファンは誇らしいです
とだけ送った
なんとなくそのままトーク画面を眺めていると
“既読”がつき少し焦る
そして、彼から着信がきた
『…もしもし？』
「遅い、返事。もしかして今の今まで仕事してましたか。」
『ごめんなさい。しっかり家にいます。もしかして怒ってますか？』
「…俺は昨日から、Aさんからのおめでとうを待ってました。」
予想外の返事に、手汗が出てきた
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作者名：あんに | 作成日時：2023年10月31日 23時
