スーパーリーダーと恋をするッ‼︎‼︎‼︎ (ページ24)

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𝟐𝟑 ページ24

💜くんを押す理由
圧倒的顔面、スタイル
まっすぐな歌声
キーボード弾きながら煽る時のニヤつき方
関西のお笑い守り隊
面白いことしか言わない

ファンに誠実で、場の流れを読む能力の長けたアイドルの君を応援してきた

でもいま隣にいるのは、私の推しているアイドルではなくて

ただ、1人の人として
静かに私の話を聞いて、私を慰めて、そばにいてくれている
ほぼ初対面の人に涙を見せてしまうほど
心を許してしまうほど
安心感があった

アイドルを好きな気持ちとは違う、
違う意味での好きが
芽生えてしまう気がして
もう大丈夫、と、握ってくれていた手を解いた

『聞いてくれてありがとう、すっきりした』

「いえいえ、そろそろお開きにしますか！」

『晴人！帰るよ！おーい！』

晴人はぐっすりだ。

「さすが16歳！笑俺がおんぶするわ、今日くらい甘えさせたってもええやろ？」

『…うん、お願いします、、世話が焼ける弟ですみません、、』

「おかまいなく〜♪」

弟ができたみたい、と嬉しそうに晴人をおんぶする

「あ、Aさん、俺の財布とって、中にカードあるやろ？それ使って払っといて！タクシー拾っとくから」

私の荷物まで手に持ってさっさと出ていってしまった
奢られる時に恒例の、カバンから財布を出すそぶりだけは見せるみたいなことさえさせてもらえなかった

会計をすでに済ませておくみたいな、すましたことをしない感じが人間味があっていいなと思った

ありがたく推しのカードでお会計し、あとでお金を渡そうと外に出る

タクシーはまだのようで、💜くんが持ってくれていた荷物を引き受け、ぼーっと待つ

ほどなくしてタクシーが来て中に乗り込み

「晴人、Aさん、俺の順番な」

そう言って扉を閉めた

晴人は右端で今度は💜くんに寄りかかりながら眠っている
車の揺れと今日の疲労がうまく重なり私も眠くなる
せめて晴人を見送るまでは、と頑張ったが
右側に暖かさを感じたのを最後に
眠ってしまっていた