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𝟏𝟒 ページ15
💜side
『熱くしてやるよ』
俺はめちゃくちゃ緊張していた
今まで何人もの女の子を相手にファンサしてきたのに
いつもと違う、苦しいような緊張感
中に入ると
綺麗な黒髪を束ねて
タイトなパンツを履いて
花柄のブラウスを着て
大きな瞳で俺を見て
割と開きすぎな口に気付かずに
この状況を理解しようとしている
可愛い、と
口に出てしまいそうで急いで飲み込んだ
俺は普段、黙ってたらイケメンなんて言われて
自分からカッコつけるような、たいせーみたいなキャラちゃうから
不器用やし
ただ、今だけは、アイドルという肩書きを最大限に利用して
この子の印象に残りたいと思った
喋ってみたら、全然俺のこと見てくれへんし
もっと、キャーとか言って
俺に抱きつく勢いかなとか思ってたから、
余計に興味をそそられた
握手しようとしたらチョキしてきた
何この子、ベタやけどめっちゃおもろいやん
俺らの前で可愛こぶる気が全然無い
好きとかじゃ無いけど、ひたすら知りたいと思った
柄にもなく最後にあんなこと言って
またな、って、
次に会う術なんか無いけど
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作者名：あんに | 作成日時：2023年10月31日 23時
