蝶屋敷の食事係の私と霞柱の間に子供ができた件。弐【時透無一郎】

肆ノ話 #呼吸 ページ5

天｢お前なんかに殺されてたまるものか！


私には生きなきゃいけない理由がある…！



花の呼吸…


陸ノ型…！渦桃…！｣




やはり攻撃は掠るだけ…。




落ち着け…！私…！



涙を堪えまた鬼に向き合う。


鬼｢おいおいぃ…それが限界かぁ…？｣




…！私は気づいた。



花の呼吸が…

私に合っていなかったんじゃないかと…。





もうこうなったら…


自分に合いそうな


オリジナルの技を出すしかない…！


この子を守るため…！




もう私の体力も限界に近い。


ただでさえ吐き気と目眩が私を蝕んでいるのだ。




天｢…光の呼吸…！

壱ノ型



…電光石火ノ舞｣



これでケリをつけなければ…！








…私の刃は奇跡的に、鬼の頸を斬った…。



鬼｢なんだとぉぉぉぉ?!この…俺が…?!


こんな小娘にぃぃぃ?!



しかも光の呼吸なんて聞いた事なぃぞぉ…！｣






そりゃあそうよ…。


今私が即興で作った呼吸なのだから…





すると後方から愛しい人の声が聞こえた。




無｢…美月…?!｣





青ざめて走ってくる無一郎さん。



…私、勝ったよ……？




しかし安心した私の考えは甘かった…。




ズキン…！


天｢うぅっ…！痛い…！お腹が……！｣




急に下腹部に強い痛みを覚えた。


私が呼吸を使ったから…？




無｢美月?!腹か…?!

腹が痛いのか…?!｣



頷くことしか出来ない私を涙を浮かべながら無一郎さんは蝶屋敷へと運んでくれた。



その間もずっと激しい痛みは消えず…




逆に強くなっているような気がした。



天｢…む、いちろうさんッ…！

(この子を)助けて…！｣

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