霞柱の許嫁が蝶屋敷の食事係の私だった件。【時透無一郎】

伍ノ話 ページ6

私が霞柱様の御館様に戻ると何やら焦げ臭い臭いが…


するじゃあないですか！



まさか家事?!なんて思いながら


大急ぎでその臭いの元へと急ぐと、









霞柱様がふろふき大根を作っていた。




天｢…霞柱様?!｣


私が大声を上げると霞柱様はこちらに気づいたようで振り返り、



無｢…ああ、帰ったんだ。

それで…どうかした？｣


とすっとぼけた表情で言う。





天｢え?!どうかしたって、


外までこの臭いしてますよ?!｣





無｢…ふろふき大根を作りたかっただけ



でもこんなになっちゃった｣




霞柱様がそう言い差し出したお椀を見ると、


無惨にも真っ黒に焦げた大根…。







霞柱様がお料理が苦手だと知ると


なにやら急に親近感が湧いてきた。





天｢ふろふき大根私も大好きなんですよ！


それじゃあ今日はふろふき大根にしましょうね！｣




そう言い買ってきた食材の中から大根を取り出し調理を始める。



天｢霞柱様はあちらでお休みになっていてください！｣ﾆｺ



無｢うん…わかった。｣




しょんぼりとした様子の後ろ姿は

なにやら普通の少年のように感じた。

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