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弐拾玖ノ話 ページ33

無「…揺れる?ごめんね
もうすぐ診てもらえるから」



無一郎さんは私を抱えて蝶屋敷まで運んでくれている。



彼の髪が私の頬を撫でる。



くすぐったいけれど、



これもまた心地よかった。





無「…胡蝶さん…!!」


胡「あら…?美月?
熱ですか、ではこちらへ」



しのぶ姉さんはテキパキと周りに指示を送り、


無一郎さんをベッドへ案内する。



胡「…これは39.2℃ですか…酷い熱ですね。

恐らく寝不足や疲労による症状だと思われます。


美月は時透君をえらく心配していましたから、

心労もあったでしょう」




無「…僕のせいで………」


申し訳なさそうに目を伏せる。



天「…だいじょうぶ…です。これくらい…

無一郎さんの…傷に比べたら……」



私は意識が朦朧とし、苦しいながらも

笑顔を作った。



胡「…ごめんなさいね、美月、時透君。

あいにく今、刀鍛冶の里襲撃の影響で


重傷者が多くて…


病床が不足しているのです。

…申し訳ないんだけれど…




時透君の御屋敷で

面倒を見てあげてくれませんか。」




しのぶ姉さんが申し訳無さそうに

無一郎さんに頼んでいる。


私は…大丈夫。




天「…大丈夫ですから………。

無一郎さん、


帰りましょう…?」


私がそう促すと彼は黙って頷き、こう言った。


無「…また何かあったら連れてきます。

…それじゃ………失礼します。」




天「…しのぶ……姉さん、

…迷惑かけて………ごめんなさい…」


私がそういうとしのぶ姉さんはニコリと笑い、


胡「…いいんですよ、美月は私の大切な妹ですから」




と言ってくれた。




ほんとに、しのぶ姉さんは優しい。


まるで、カナエ姉さんのよう。







私が起き上がる時、腰を痛そうにしていたのを見て、


しのぶ姉さんは

苦笑いして、察しているようだった。

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水瀬あまね(プロフ) - るーととは僕のことだ!さん» コメントありがとうございます…!更新頑張りますね、! (2020年7月14日 21時) (レス) id: 11380dd944 (このIDを非表示/違反報告)
るーととは僕のことだ! - 面白いです!!私も色々な過去があるので自分のように感じながらみてます!これからも頑張ってください! (2020年7月11日 17時) (レス) id: 315c812a82 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬あまね(プロフ) - 抹茶さん» ご指摘ありがとうございます…!直ぐに直させていただきました。 (2020年6月6日 20時) (レス) id: 11380dd944 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - 39話、天崎が天野になってますよー (2020年6月6日 20時) (レス) id: dff0e218d6 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬あまね(プロフ) - ねぎとろ丸さん» 暖かいコメントを下さりありがとうございます!無一郎くんいいですよね笑これからも更新を頑張ります…! (2020年6月1日 17時) (レス) id: 11380dd944 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水瀬あまね | 作成日時:2020年5月30日 13時

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