霞柱の許嫁が蝶屋敷の食事係の私だった件。【時透無一郎】

拾玖ノ話 ページ22

美月side


炭治郎君が去った後、


私たちはあの日涙を流した縁側でしばらく日向ぼっこをしていた。



そして、他愛もない話をする。





これが｢幸せ｣か…



天｢…時透さん時透さん｣


無｢んー？何？｣



天｢今日のお夕飯は何がいいですか？｣


私がそう聞くと時透さんは少し考えたあと言った。



無｢…ふろふき大根………。｣



天｢え?!またふろふき大根ですか？｣






無｢…うん。美月に初めて作ってもらった料理だから……


あのね、

僕刀が刃こぼれしてきたから
明日から刀鍛冶の里にしばらく行くことになったんだ


…そしたら、美月のふろふき大根しばらく食べられなくなるから…｣



また私を置いて行くのですね…





鬼殺隊員である限り、

それは仕方の無いこと。



しかも彼は柱だ。





分かっている。




分かっているけど…





天｢……………。｣






無｢…そんなに悲しそうな顔しないでよ、

何？僕と離れるのがそんなに寂しいの？｣



どうやら私は気持ちが顔に出てしまっていたらしい。



また私をからかってくる時透さん。





天｢…寂しくない…








わけないじゃないですかぁっ！｣





気づくと私は時透さんに抱きついていた。





天｢っごめんなさいっ…！｣




慌てて腕を解こうとすると、それをがっしり掴まれる。



無｢…だめ。離さない………

もう少しだけ…こうしていさせて…？｣




天｢…ッ///｣







無｢…会えない時の分まで…｣

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