甘露寺蜜璃は大家族になりたい！【おばみつ】

参拾弐ノ話#世界で1番幸せな日 ページ36

蜜璃 side




小芭内さんは私の手を引いて、


綺麗な夜景の見える場所に立たせた。




甘｢わあっ！夜景のプレゼント？

綺麗ねっロマンチックだわ…！｣



私はつい夜景を見てはしゃいでしまった…！




すると小芭内さんは何やら緊張した面持ちで

すうっと息を吸うと言った。





伊｢…蜜璃、


あの日の約束、覚えているか？｣




『あの日の約束』とはきっと、


無惨に勝ってから話した、



｢生まれ変われたら幸せにする｣



という約束のことだろう。




甘｢ええ、覚えているわ…小芭内さん…私を今度は幸せにしてくれるって…｣



小芭内さんはゆっくりと頷き、笑った。


伊｢…そうだ。


俺は今度こそ君を幸せにしたい。



君のために何かを失っても、



俺は何かのために君を失いたくない。




ずっと大切するし、ずっと守る。






…そして、前世の分も君を幸せにする。






………だから、








俺と、結婚してくれないか｣




私の目からは大粒の涙が零れ落ちた。







そして、紡ぐ言葉は、もう既に…決まっていた。






甘｢…はいっ………！喜んで…！｣








甘｢…でも一つだけ、違うことがあるわ｣



小芭内さんは、私の方を不思議そうに見てくる。





甘｢…私はずっと、幸せだったわ


前世も…不幸なんかじゃなかった。




あなたと一緒に、お団子を食べるだけで



すっごく心が満たされて、幸せだったのよ




私の方こそ、これからもよろしくお願いします…！｣



伊｢…蜜璃………！｣






2人か互いを感じるように、きつく抱きしめあった。





そして、そんな2人を祝福するように、





キラキラと雪が降ってきた。







街の灯りに反射して、尚美しく光る雪の日。







_______ホワイトクリスマスだ。

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