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「ふふふ…さぁ、未知との出会いや!」

小説がずらりと並んでいる棚の前に仁王立ちしてニヤニヤしてる私

一見かなり怪しい奴か、頭のネジが外れた奴と思われかねないだろうな


ミステリー系もいいし、
やっぱ恋愛系も読みやすいし、読んでて楽しいし

何がいいかな…って
小説の背表紙を見たり
図書委員が書いたポップを見ながら

厳選された一冊を選んでいく


この時間がすごく楽しいんだよなぁ

なんて思いながら本を漁ってると


?「お、小日向さん、また来てるやん」

「へ?」

男の人の声がして
誰やろ?って思って振り返る


「あ、…どうも」

靴を見る限り先輩

この前もカウンターに座ってた人や


?「ホンマに楽しそうに本を選ぶよな?」

「えっと…すみません、どちら様で…」

?「あ、せや、俺の名前知らんもんな?
俺は2年の図書委員長の中間淳太って言うねん」


「あ、中間先輩」

淳「よくここに来て本を選んでるの見るから、一方的に名前と顔覚えてたんよな」


「そうやったんですね」

淳「本、好きなんやね?」

「大好きです!なんか読んでて楽しいし
本を選んでるときも楽しいです」


淳「見てて伝わる笑」

「このポップを見て決める時もありますし、お宝を探してる感じがして楽しんですよね」


淳「そっかそっか、今日借りてく本決まった?」

「あ、えっと…この2冊で迷ってて」

『2冊いっぺんに借りるのはあかんの?』

「へ?…って、なんで小瀧おんねん」

『見かけたから』

気がつけば私の後ろに小瀧がいた

コイツ、気配消して近づく才能あるの?
背後霊かよ

そりゃ喧嘩強いわけだわ

なんて勝手に思いながら
背の高い小瀧を見上げる

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作者名:AB | 作成日時:2023年4月16日 18時

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