拾われた子3（黄・赤×緑）

反抗期 ページ37

朝からともを怒らせて
昨日せっかく話できたのに

また口も聞いてくれへん


でも、だからって俺は落ち込んではいない

まさか泣かれるとは思わんかったけど
俺は…ともの事で諦めることはしないって決めたから
ともが嫌がっても、俺はともに触れるし、話しかけてやる

ともが言ってた『ずるい』ってどういう意味かも知りたいし


「とも…次移動やで、行こう」

『…』

「ほら、早く」

『うるさい。俺はひとりで行く。お前とは行かん』

「ええやん、どうせ同じ目的地なんやから一緒に行こうや」

『行かへんっ、』

流「何喧嘩してるん…早よ行かんと今日実験やで？」

『流星！コイツ連れてってや！同じ実験の班やろ』

流「別に一緒に行ったってええやん…みんな移動すんねんから」

『嫌やっ』

流「ほんまイヤイヤ期やな…そんな反抗したってしゃーないやろ」

『うるさいっ』

なるほど、これが反抗期ってやつか
ともは俺に反抗してるんやな


金髪やし、ピアスも２つ目も開けたし、ホンマ小ちゃなヤンキーって感じ

『りゅうせぇも嫌い！』

流「はいはい。俺はともの事好きやでー。ほら、機嫌直して行くで？」

イヤイヤ言うともを宥めながら流星は理科実験室へともを連れてってくれて
俺はその後をついて行く


先生「ええか？今日は、これまで火傷してきた生徒が多い実験やから、ちゃんと集中して行うように。絶対に！この熱した試験管には触らん事…ガスバーナーの使い方も覚えてるな？グループで実験の準備をして始めてください」


俺らのグループはとものグループの席が隣

流「今日めっちゃともイヤイヤ凄いけど、なんかあったん？」

「あー…まぁ俺が原因かな」

流「だろうな。どう考えてもお前しかおらんやろ」

「朝、ともの部屋に行って抱きしめたら怒られた」

流「よく許したな」

「まぁ、色々あって。俺もどこか遠慮してたから、やめよう思って、嫌がるともを半ば無理やり抱きしめてん」

流「それやな、きっと。朝から鬱陶しかったんちゃう？」

「んー、まぁ…そうかもな」

流「俺まで嫌いっ！って言われたやん」

「でもなんか、あの言い方、ホンマ小ちゃい子どもが怒ってるみたいな感じやったな笑…可愛かったわ笑」

流「確かに笑」



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