拾われた子（黄・赤・緑）

夏風邪 ページ45

朝から蝉がうるさくて

目を覚ますとまだ眠ってる大ちゃん




目を擦って
『大ちゃん……起きて』

起こそうとすると

「ん……」

なんだか体が熱いような…

汗もたくさんかいてる


『大ちゃん？』


「…んぅ」


あ、起きた


『大ちゃんおはよう』

「…ともぉ、、おはよ」


ふにゃりと笑ってぎゅーってしてきた大ちゃんやけど


やっぱり少し熱い気がする



大ちゃんの手を引いてリビングに行くと
コーヒーの匂いがして
新聞を読んでる淳太くんがいた


淳「お、、2人ともおはよう」


『おはよう』

「おはよ」


淳太くんはまた新聞に目を通して
大ちゃんのいつもと違う様子に気づいてへんみたいやった



椅子に座ってご飯を食べ始めても
なかなか進まへん大ちゃん


淳「大毅、早よ食べなバスくるで？」


「ん、」


いつもは僕より先に食べ終わるくらいなのに
今日は僕の方が早く食べ終わった

園児服を着るために部屋に戻ろうとすると

「待って、とも早い」

慌ててご飯を口に詰め込んで
僕の後を追ってくる大ちゃん



2階で着替えてると
着替えずにずっとくっついてる大ちゃん


寄りかかってくる力が強くて
支えられずにそのまま
バタンと倒れた


淳「大丈夫か？すごい音したけど……ってとも！」


部屋を覗きにきた淳太くんが僕たちを見て慌てて駆け寄った


下敷きになってる僕をまず助けて
そのあと
うつ伏せで動かない大ちゃんを起き上がらせる


「ハァッ……ハァッ…」


淳「すごい熱やんか…こりゃ大毅はお休みやな」


「やぁやっ、、ともと一緒にっ」

淳「あかん…病院行かな」


『大ちゃんは幼稚園お休み？』

淳「せや、悪いけど…とも1人で幼稚園行ける？」


『……うん。行けるで』


「嫌っ、ともと一緒っ、、一緒がええっ泣」


離れ離れになるとわかった大ちゃんは泣き出して
さらに体を熱くさせた


淳「こら、泣くともっと熱上がるやろ？」


「うぁぁんっ泣」

淳「はぁ、、しゃーない…智もお休みしよ…大毅のために一緒におって？」


『うん…僕は大丈夫やで』



と言うことで
幼稚園お休みすることになった

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