傷つけないで ページ37
大ちゃんは照史先生に言いたいことだけ言うと
僕の手を握って保育室を出た
ホールまで来て
隅っこの方に行くと
僕をぎゅーっと抱きしめた
「ほんまムカつく…アイツら何も知らんくせに」
『…うん…僕もムカつく』
「とも、俺らは可哀想やないよな…」
『うん…家族も居る…みんなと同じや』
「…とも、怪我したとこ見せて…」
大ちゃんは僕のほっぺたや腕の引っ掻き傷を見て
悲しい顔をした
『大ちゃんもたくさん殴られて痛かったやろ？』
紫色になってる腕
赤くなったほっぺた
唇の端っこが切れてる
大ちゃんの怪我したところを見ると僕も悲しくなる
『僕が我慢してればよかったんや…大ちゃんごめんな？』
「ううん…俺も我慢できひんかった…ごめん」
照「…大毅くん…智洋くん…お部屋戻ろ？」
照史先生がやってきて
そっと僕たちに声をかけた
「嫌や…照史先生も、俺らのこと可哀想とか…アイツらの味方すんのやろ？」
照「そんなことないで？…ちゃんと3人を怒ってきたし、反省してたで？」
「…俺らは謝らへんから……アイツらが先に謝らん限り絶対に謝らへん」
照「…ほな、仲直りのために一旦戻ろうや」
「…」
『…』
照「大毅くん」
「…戻る前に…ともの事…怪我したところ治して…血出てんねん」
照「ん、わかった。大毅くんもな？」
「俺はええねん…慣れてるから」
『ううん…先生、大ちゃんも治して…僕よりもずっと痛かったはずやから』
部屋に戻る前に
医務室で怪我したところを綺麗にして絆創膏貼ってもらった
絆創膏だらけの体になってしまった
手当が終わったころ
大ちゃんはボソッと
「早く淳太に会いたい…」
そう言った
『…僕も会いたい』
僕も淳太くんに会いたい
早く抱きしめてもらいたい
痛かったな？もう大丈夫やで？って言われながら安心したい
これが家族って奴なんかな
「なぁ、照史先生……淳太呼べへん？」
照「…んー…呼べなくはないけど…仕事やと思うで？」
『お願い…バスやなくて淳太くんのお迎えがいい』
照「…わかった電話してみる…無理やったらバスで帰るんやで？」
「ん、わかった」
保育室に戻ると
罰の悪そうな顔をしてる3人
3人はごめんなさいって言うてきた
「…許せへんけど……俺も殴って…ごめん……2度とともを傷つけへんで…」
『僕たちにもちゃんと家族が居てる…勝手に可哀想とか決めつけへんで…大ちゃんを傷つけへんで』
・
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siro(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！続きのパスワード教えていただきたいです！ (2022年8月26日 0時) (
レス) id: d7809007d8 (このIDを非表示/違反報告)
きさ(プロフ) - いつも投稿楽しみにしております！パスワード教えて頂けたら嬉しいです。 (2022年8月25日 22時) (レス) id: fcf90cd2d2 (このIDを非表示/違反報告)
みのり(プロフ) - いつも投稿楽しみにしています！続きの作品のパスワードが知りたいです。教えてください🙇♀️ (2022年8月25日 21時) (レス) id: e28d5c2a78 (このIDを非表示/違反報告)
美羽(プロフ) - パスワードを教えてださい。 (2022年8月25日 18時) (レス) id: 1be4c3356d (このIDを非表示/違反報告)
AB(プロフ) - 夢さん» ありがとうございます。 (2022年2月23日 21時) (レス) id: 34544f3789 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AB
| 作成日時：2022年2月16日 11時
