拾われた子（黄・赤・緑）

品定め ページ3

職員「紹介します…右から小さい子でして、3歳の望くん。…そしてここの2人、智洋くんと大毅くんは双子になってます。6歳です。そして…」


どんどん職員が僕ら施設の子たちの紹介をしていった


若い夫婦のような2人は
じぃーっと僕らを見た後

職員の話に耳を傾け、一度その場から退出した



いつも、この見られてる感じ
緊張するんよな


なんか、ペットショップの中にいる動物にでもなった気分や


「俺さっきの２人嫌やわ」

『そう？優しそうな人やったやん』

「俺らのこと、どっかのペットショップの動物ぐらいにしか思ってへんねんてきっと」


全く僕と同じ感覚をしていた大ちゃんにホッとする


「俺らは人間であって、ペットやない…ちゃんと親になってくれへんと困る…じゃないとまた俺ら捨てられるやん」


『…大ちゃん…』


たしかに
大ちゃんの言うてることはわかる

軽い気持ちで僕らを引き取られても
こっちやって迷惑するって話や


猫や犬みたいに
空き箱に詰められ外に捨てられるなんてまっぴらや


現に、僕らもそうやったらしいから


生まれて間もない頃
段ボールの中に僕と大ちゃんと一緒に詰められて
ここの施設の玄関に置かれてたらしい


捨てるくらいなら僕らを産まなかったら良かったやん

なんて……大ちゃんの目の前ではそんなこと言えへんけど

ほんまにそう思う


こうやって生まれた以上
捨てたことを後悔させるくらい

いい人生生きてやるって僕は思ってんねん

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