拾われた子（黄・赤・緑）

発熱 ページ17

ボーン……ボーン…

時計が鳴って
外は暗くなりはじめた



絵本を何回も読み返してもう飽きてしまった

そろそろ起きるかな…
大ちゃんを見ると

「うぅん……」

唸ってる
『大ちゃん…』


「とも…」

目を開けた大ちゃんは
熱を帯びた顔をしてぼーっとしてる


「…トイレ行きたい」

大ちゃんを支えながら廊下を歩いて
トイレに連れていく


体はまだ熱くて
苦しそうに息をしてる

『大ちゃん…苦しい？』

「ん、少し…」


トイレを済ませ
リビングに行くと

使用人さんたちは夕食の準備をしてて

大ちゃんが起きたことを知らせると
薬を出してくれた


「んぇっ、、嫌や…薬なんか飲まへんっ」

『飲まなお熱下がらへんねん』


「〜っ、ええもん、！薬飲まなくても治る！」

顔を赤くさせてゼェゼェさせながらそんなこと言われても
全然説得力なんかない


使用人さんたちも困ってる

『薬飲まへんのやったら…もう一緒に寝えへんからっ』


心を鬼にしてそう言うと


大ちゃんはみるみる涙を溜めて
「嫌やっ、なんでそんなこと言うんっ！」


悲しそうにそう言った

『やって、、大ちゃんが元気なかったら嫌やねんもんっ…薬飲んで！』

「…わかったっ、、飲むから…一緒に寝ようや」


『飲んだら…寝てあげる』

渋々薬を飲んで

「んげぇっ！」

苦そうな顔をした


「ん、飲んだ…飲んだで、とも」

『大ちゃん偉いで？』


薬を飲んだ後
僕はお風呂
大ちゃんはお湯で濡らしたタオルで体を拭いて

体を綺麗にした

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