好きとは…（桃）

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目を覚まして

昨日のことを思い出す


あの後Aはどうなったんやろ



リビングを見ると

ぐったりとしてる姿


流石にヤバいと思って

慌てて近寄ると

俺の気配に気づいたのか薄ら目を開けてこちらを見てくる


でも体を動かすこともなく
また目を閉じた


体に触れると熱くて

完全に熱や


抱っこすると
軽すぎる体が心配なった


さっきまで俺が寝ていたベッドに寝かせた


今日は仕事がなくゆっくりしようって思ったんやけど
半日Aの世話で時間が過ぎていった



ようやく目を覚ましたAは
俺が近寄ると逃げようとする


でも体が弱ってるから
危なっかしくてみてられへん


『っ』

後退りし過ぎてベッドから落ちそうになった


慌てて抱き寄せると
弱々しくも腕を伸ばして体を離そうとしてる


望「そんなに、嫌がらんでもええやろ…今看病してんねんから…」


『っ』


望「このまま俺が手を離すと落ちるで？ええの？」


その言葉でやっと状況を理解したのか大人しくなって

俺にされるがままベッドに戻される


大人しいと可愛いのにな


望「A、熱あるからとりあえずおかゆ食べて薬飲んで」


『…ゃ』

望「ん？」


『やだ…』

やっと喋ったと思えば
まさかの拒絶


望「このままやといつまで経ってもこの家から出られへんで？」


脅すようにそういえば

大人しく俺が作ったおかゆを食べた


少食なのか
あまり食べへんと食器を返してきて

俺が渡した薬を受け取ると

飲み辛そうにしながらも頑張って錠剤を飲んでいた


『っはぁ…』

薬のみ慣れてへんのか
涙目になっていて不覚にも可愛いな

なんて思った

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