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せっかくの休みなのに…



熱が出てしまった




こういう時に1人ってすごく寂しいと思う





薬ないから…買いに行かなきゃ…




フラつく足で外に出て

ドラッグストアまでなんとか歩いた



薬とスポーツドリンク、ゼリーを買って

帰ろうと歩いてると



人にぶつかってそのまま

ぐわんと視界が揺らいで


記憶がない












目を覚ますと



見慣れない天井があって


ただわかるのは温かいベッドの上で眠ってることだけ





体を起こすと


本当に知らない場所




『ここ…どこ?』



ホテルではない


私の家でもない


知らない人の家





周りを見渡してると

ガチャッと部屋の扉が開いた




赤「あ、目、覚ましたんや」



『…誰ですか?』



赤「あー、そっか…なんか街歩いてたら、あなたが急に倒れて、すごい熱あるし…助けました」



『あ、…そうだったんですね…ありがとうございます…ご迷惑をおかけしました…』


そう言ってベッドから降りて帰ろうとすると



赤「あ、ちょっと!まだ寝てないとダメですよ!」




肩を掴まれて座らされる



おでこに手を当てられて


赤「ほら、まだ熱あるやん」



そう言ってベッドに引きもどされた



『あの…名前を聞いてもいいですか』


赤「あ、名前言ってへんかったわ!あはは笑』


元気な人だな…




赤「俺の名前は重岡大毅!歳は26で、イベント会社に勤めてます!」




『大毅さん、色々とありがとうございます…今日お仕事はないんですか?』




赤「今日はもう終わりました!今日は定時に帰れたんで!」


今何時だろうって思って時計を見ると6時を指していた



赤「外回り中に倒れたのを発見して、家の近くやったし俺のベッドに寝かせてたんやけど、ぐっすり寝てたな?」


『ごめんなさい』



赤「ええの!少しでもよくなってればそれでええから!」



気さくに笑う


笑顔の素敵な人だ




赤「何か食べへんと薬飲めへんよな?ゼリーとか袋の中にあってんけど、それ冷やしといたで?食べる?」



『あ、じゃあ…食べます』




大毅さんはゼリーを出してくれて



目の前においてくれた




私が食べてるのをじーっと見つめてきて


食べづらい



『あ、あの…そんなに見つめられると…』



赤「あ、ごめんごめん!べっぴんさんやからつい、見惚れてもうたわ」



あははと笑いながらそう言った




よく笑う人だな





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作者名:AB | 作成日時:2019年3月18日 10時

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