宿儺でも敵わないただの奇人

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『で、伝説の存在が目の前にいるｯ！？』





Aの間抜けな声が森の中へ消えていく





両「お、お前…この状況で言う言葉か？」





どうやら呪いの王の方が常識人っぽい




きっと俺様系男子宿儺ちゃんは女の子特有のキャーとか怖すぎて涙が出ちゃうとか期待していたんだろう。
残念ながらそんな可愛らしい部分Aにはない





『だって私の本能がそういってるし両面宿儺に恨みなんて全くないもん』





呪術師であれば両面宿儺=最低なヤツと思われても仕方ないのだが彼女はそんなこと思っていなかった





両「お前面白いな、生かしておいてやってもいい」






『やった！ありがとう！』





両「名はなんという」





『柊Aです！ちなみに独身』





両「お、おぉ、そうか…」





まさかの呪いの王が人間相手に引いております





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その日からAと宿儺は森の中などの人が来ないところで会うようになっていた。普通の場所だと宿儺の呪力でバレてしまうからだ




Aも宿儺と会っていることを他人に言ってはいけないと分かっていたので隠し事などしない彼女の唯一の隠し事となった




歳も差程変わらず天然なところもあるAを宿儺は妹のように可愛がりつつひそかに恋心も抱いていたようにも見えた







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