宿儺でも敵わないただの奇人

2 ページ3

,






Aはごく普通の家に生まれ両親、2人の兄に愛されて育った




黙っていれば美人なのだが中身が残念すぎて家族も頭を抱えていた




彼女は小さい頃に呪霊を目にするようになりそれが自分しか見えていないことも分かっていた。呪霊に恐怖心を持つことなくどうやって家族に見せようか四六時中考えた結果、その呪霊を飼い慣らしてしまったのだ




『お母さん！今からお茶碗が勝手に動くから見ててね！ほら、太郎！動かして！』





またバカなことをしていると思った母親だが今回だけは違う、驚いたことにそのお茶碗が動いたのだ





両親は知り合いに呪術師をやっている人がいたため相談したところAの才能を買い鍛錬しながら一緒に住むこととなった





彼女はどんどん成長し20を超える頃には呪術師なら誰もが知る呪術師となったのだ






『しーしょー！！特級相手に瞬殺できたらおはぎ10個買ってくださいね！』





現代ほどではないが特級はもちろん強く瞬殺なんてそう簡単にはできないが彼女は有言実行してしまった






『両面宿儺って存在してるの？』





「そう聞いておるが実際のところワシも見たことが無いし伝説じゃないかと思ってるんじゃよ」






"両面宿儺"それはいつの時代も恐れられてきたのだが目にしたものはほとんどの確率で殺され見た者も腕が4本もあると言うと相手にする奴はいなかった




だが呪力によって殺された人間たちもいるため伝説と言い伝えられてきた






『出会したら笑って逃げますね』






「とりあえず闘うという手段はないのかね…」






今日も師匠、そしてその弟子たちと笑い合う日が過ぎていった







,

3→←1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す