いつもの日常で世界征服を...。

No.3 ページ4

ー国民目線ー


いつもと変わらぬ日曜日、その日は
特攻部隊が同盟国との共同任務から
帰国する日だった



「見ろ！特攻部隊の隊員達が帰ってきたぞ！」


その日はお祭り騒ぎのように国が賑わい
特攻部隊の帰還を祝った


「あ！あの先頭に歩いているのがノア様だ！」


国民の列がより一層ざわつき、国の英雄の
帰国に歓声を上げる



「流石、国を背負う英雄だ……！」


その様子を横目に見て
国民達の期待に応えるように微笑を浮かべながら
静かに手を振る


わっと歓声が上がりその後ろに隊員達の列が続く


「今日もノア様は凛々しいなぁ」


国民達は口を揃えてそう言う
だが、それと同時にある疑問を抱えていた


「そう言えば、女王様の能力は回復の能力で
情報部隊の隊長様は、ノートに描いた
物を具現化する能力だと聞くけど、ノア様の能力は
聞いたことがないな……」


この国の国民達は誰一人としてノアの能力を
知らない


「あれ程の力技を繰り出すノア様のことだ
おそらく身体強化系の能力だろう｣


国民達は、誰も本当のノアを知らない



「そうだな、そうじゃないと、流石に齢14の
ノア様にあれ程の力は出せないだろう」



誰ひとりとして、彼女の仮面を見破れない



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ー休憩中ー


ソファーでくつろいでいるノアに特攻部隊の隊員が声をかける


「隊長、今日の任務お疲れ様でした
午後の任務の時間になりましたら、また
お迎えにあがります｣


任務の書類を確認しながら午後の任務の内容を
話していく

内容を話し終わると書類をめくる手を止めて
ノアの顔を覗き込む


「隊長……今日もかなり無理をなされたのでは？」


ノアの直属の特攻部隊の人数はわずが20名程で
その部下達だけは本当のノアを知っている


「うん、すっっっごい怖かった……
ホント目の前を矢がとっていった時とか
死んだと思ったもん」


その顔には最早、凛々しさの欠けらも無い
はぁ、と溜息をつきながらブツブツ文句を
言っている


「ですよねぇー」


慣れたように、うんうんと頷く



「それでも私についてきてくれる君達には
感謝してるよ｣


隊員を横目に、小さく微笑む


「隊長……！一生ついて行きます！





でも、午後の任務は逃がしませんよ？

また脱走しないように見張って欲しいと
ユズ様にお願いしておいたので、
それではまた！｣


ニッコリと笑いながら、早足でその場を去っていく



「え？……えぇぇぇっっ！？！｣


その日も城内にノアの叫び声が響いた

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