グリフィンドールの談話室【あなた】 ページ8
宴が終わると、各寮の新入生は寮の監督生に連れられ寮に行く。
そして荷解きをし、ホグワーツ最初の夜を明かす。
「A、迷子になっちゃうよ。」
私は動く階段を歩くのは初めてだった。
一年前ダンブルドアに連れられてホグワーツに来た。
そして、マクゴナガルから人として生きる為に必要な事を学んだ。
その合間をぬって遊んでもいたが、許可されていない所には行ったことがない。
動く階段や寮もそのひとつだ。
Aはわんぱく過ぎて危ないから、と。
「うわ！」
「リーマス！？」
私が絵を見ていると、隣にいるリーマスが大声を上げて、私の手を握った。
「この階段、気まぐれすぎるよ！」
どうやらいきなり階段が動いた事で、バランスを崩しそうになったようだ。
「頼ってくれるのは嬉しいけど、リーマス。手が痛いわ。」
「ごめんね！！」
リーマスは私の手を思いっきり握っていた。
ビックリするほど力がつよい。
「いいの。リーマス、力強いね。」
「えっ、あーうん。そうかも。ごめんね。」
リーマスは私の手をさすりながら、優しく話かけてくれる。
「さぁ、着いたぞ！ここがグリフィンドールの寮だぜ！」
監督生がそう言うと、皆が一斉にそっちを向く。
そこには、大きな絵があった。
白いドレスを着た、大きなレディ
「太った婦人、〔零れたワイン〕。」
「正解よ。あら、新入生ね。時間が経つのは早いこと。」
「あぁ、本当に。またな婦人。」
「えぇ、おやすみなさい。デクスター。」
(デクスター・オリジナルキャラクター・監督生)
絵画がカタリと開きそこを通る。
そこには暖かな談話室が待っていた。
「さぁ、ここが皆が今日からお世話になるグリフィンドールの談話室さ。なんでもあるぜ。チェスにトランプ。そこの階段を上がって男子と
女子で別れて、ベッドルームだ。ドアに名前が書いてある。確認して入ってくれよ。」
監督生が口早にそう告げ、よし解散と言うとそれぞれの部屋に向かって階段を上がる。
「A！あなた、私と同じ部屋よ。一緒に行きましょ。」
「リリー！」
リリーはさっき宴で知り合った。
眼鏡のポッターとやらもいた。
今はリリー一人だが。
「夜まで楽しめちゃうわね。寝られるかしら。」
「今日は無理ね。たくさん話ましょ。」
二人談笑しながら階段をあがる。
半分まで行った所で間抜けな声が聞こえた。
「ポッター！？何をしているの！」
「僕はただ、リリーの部屋を知っておこうと…」
「馬鹿ね。」
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作者名：とわ | 作成日時：2021年1月31日 22時
