【HP夢】小さな狼の子【リーマス・ルーピン】 (ページ24)

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帰ろう【あなた】ページ24

ダンブルドアから全てを聞き、リーマスは私を励ましてくれた。

完全に前を向けた訳じゃない。
罪や絶望を忘れられた訳じゃない。
それでも今は充分だった。

「してリーマス、Aの話は聞いた通りじゃ。この夏君の家でAを預かって貰うことにしたよ。」

「え！嬉しいな。」

リーマスはそういった。
でも。

「駄目です！リーマスのお家や家族とか、リーマスも失ったら私…」

「このわしを誰だと思っておるのじゃ？安心せい。君は汽車には乗らずに帰り、家に入るまではアニメーガスの姿で鞄の中じゃ。その際に庇護魔法も家にかけ、外からは君の姿が見えぬようにもするがね。」

「だってさ。家の中でも遊べるさ。おいで。」

リーマスはいっそう強く私を抱きしめる。

「…ありがとうございます。リーマスもありがと。」

「うん。」

こうして私は人知れずリーマスの家に行く事になった。

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ゆ、揺れる。

鞄の中って結構キツい。
籠に入れられた梟の気持ちが分かった気がする。

外からガチャっという音がした。

「A出てくるがよいぞ。ルーピン家に到着じゃ。」

ジッパーを開けられ、外に出る。
光に目が眩んだが、擦って目を開けるとそこにはリーマスとリーマスによく似た男の人が居た。

「ようこそ、我が家へ。」

リーマスがまた私にハグする。
それに続いて、リーマスに似た人も私にハグをした。

「ライアル・ルーピン。リーマスの父親だ。よろしく。」

「よろしくお願いします！」

目以外はよく似ている、リーマスに。

すると、奥からエプロンを着けた女の人が出てきた。

「あら、その子がAね？」

「はい！よろしくお願いします。」

そう言って女の人ともハグをする。
リーマスの目はこの人の目だ。

「僕のお母さんさ。優しいよ。」

リーマスが嬉しそうにそういう。

こうして私は一ヶ月の間の、ルーピン家での夏が始まった。