【HP夢】小さな狼の子【リーマス・ルーピン】 (ページ15)

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家族【あなた】ページ15

すっかり日が早くなり、6時頃にはあたりは真っ暗になる。
そんな十二月には、ホグワーツの生徒が待ちに待ったクリスマス休暇がある。
それぞれ実家に帰り、クリスマスを祝う。

だが、生徒の中には学校に残るものもいる。
私もその一人だ。

「Aは本当に帰らないのね？」

「えぇ。森ではずっと狼の姿でいなくてはならないの。それじゃあ本がよめないもの。」

リリーとマグルのお菓子を食べながら話す。
昨日このお菓子と手紙がリリーの所に来た。
『クリスマスには帰っておいで。美味しい料理を沢山用意するよ。ペチュニアも待ってる。』
といった内容の手紙だった。ペチュニア、というのはリリーの姉妹らしい。

「いいなぁ。家族。」

「でもあなたには、それ位良い仲間が多いんでしょう。」

「そうよ。でも！両親の顔すら知らないなんて、あんまりだわ。」

気づいたら森にいて、気づいたら狼だった。
なにも知らない。親の事も、故郷がどこなのかも。どうしてあそこに捨てられたのかも知らない。

「後は誰が学校に残るのかしら。」

「それなら、リストが談話室に貼られていたわよ。見て来なさいよ。」

リリーに言われ、談話室に降りる。
沢山の人がくつろぐなか、リストを眺めるライトブラウンの髪がみえた。

「リーマス！」

「やぁ、A。君も、学校に残るんだね。」

「リーマスも？」

「あぁ。シリウスが残るんだ。だからなんとなくね。」

「それは楽しいクリスマスになりそうね。」

シリウスの事は、私は嫌いではなかったがたまにからかってくる。ジェームズと一緒になって。

「グリフィンドールは三人だけらしい。談話室でリラックスできるね。」

「嬉しいわ。結構騒がしいもんね。」

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「課題結構あるね。」

「まぁ、終わるわよ。多分ね。」

ちょっと、びっくりするくらい課題があるがまぁのびのびする暇位はたんまりありそうだ。

それにグリフィンドールに残る三人は頭がよかった。
シリウスは母親に叩き込まれたとかなんとかで、リーマスは期待を裏切らないようにと努力しているらしい。私は課題をこなし、興味のあることは追求する程度だった。
割と何でも興味をもつタイプではあるが。

「ジェームズ、リリー。良いクリスマスを。セブルスにもつたえておいて。」

「えぇ。良いクリスマスを。」

何人かと挨拶を交わし、見送った後で談話室に戻る。

暖炉がとても暖かい。