【HP夢】小さな狼の子【リーマス・ルーピン】 (ページ14)

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僕らは狼の子【リーマス】ページ14

どうしたらいい？
こんなことを言われるのは初めてだった。
親ですら僕の事を恐れることは多かった。
愛されていても、望まれない。
望まれないのに、消えられない。

なのに、Aは僕のことをまだ友達と呼んでくれるのか。

「リーマス、私も狼よ。種類は違うけど、生まれ持ったものだもの。いつか死ぬまでは楽しまなきゃ損だわ。」

「はは…」

「リーマス！？」

僕の視界は滲んで見えない。
それでも感触がある。
僕を抱き締めてくれたAの小さな体の。
暖かい頬の感触は僕の、狼によって傷つけられたかのようにぼろぼろの心を優しく撫でた。

「…ありがとう、ありがとう…」

「リーマスも、辛かったね。なんて気軽に言ったらダメかもだけど、もう大丈夫だよ。私が隣にいるわ。」

「うん、うん。僕の1番の友達だよ、A。」

「もちろん。だって私たちは狼の子よ。強い
強い狼なの。どんな事だって乗り越えてみせるの。狼、なんて馬鹿にされないように。」

僕達は談話室のソファで抱きしめあったまま、その日は眠りに落ちた。

翌日、涙のあとがカピカピに乾いた僕達を監督生であるデクスターが発見し、心配していた。
こんなとこで寝るなんて！風邪を引こうとするようなものだ！ってね。