ホームルーム:遅刻 ページ2
さっきの声とは違い優しく包み込むような声に安心して口を開く。
gr「一年一組に転校してきたグルッペン・フューラー です………」
『あぁ！二学期にこっちきた子か！確かドイツからやっけ？すごいなぁ。』
先輩は思い出したようであの子か！と一人でつぶやいている。
先輩が何か話そうとした瞬間、ホームルーム、一時間目が始まるチャイムがなってしまった。
gr「すいません………俺のせいで。」
先輩を俺のせいで遅刻にしてしまった。怒られてしまうのだろうか………
また怖くなって体育座りになり膝に顔を埋めると、
ふふっ、という笑い声が目の前から聞こえてきた。
ゆっくり目線をあげると先輩はクスクスと上品に手を口に当てながら笑ってた。
gr「な、なんで笑うねん………ｯあ、」
『そんなことで起こるわけないやろ？大丈夫や。先生には言ってからきてるから。
それよりほら、立てるか？』
中腰になり手を差し出すA先輩がかつての仲間に見えて思わず涙が頬を伝う。
俺に最後の時まで手を差し伸べてくれた、トントンに。
gr「ｯあ、こ、これはちが、」
慌てて目を腕で隠すが完全に見られた。
どうしようかと考えるが何も浮かばない。
すると頭に手が置かれた。
『………大丈夫、誰も見てへん。
今までよう一人で頑張ったなぁ。もう大丈夫や。
安心しぃ。』
優しい手付きで頭を撫でるA先輩。
先輩の体温が体全体を包むような、暖かさと心地よさにに身を委ねていると、自然と涙は止まっていった。
だが、先輩は俺が泣き止んでも手を止めるそぶりがない。
gr「せ、先輩？俺もう大丈夫ですよ？」
立ち上がり先輩にそう伝えると無意識にやってしまったという顔をしていた。
『あ、すまん。お前と同い年の従兄弟と重なってなぁ。思わず撫でてもうたわ。
それにしても、綺麗な髪やなぁ』
先輩は俺の髪を優しく手に取り見つめる。
今世では褒められなかった髪を褒められて顔が熱くなる。
顔をそらすと先輩の手の中から髪が抜け、それに合わせて先輩は付いて来て欲しいと言った。
ホームルームが終わったのを知らせる短めのチャイムがなった。
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三日月(プロフ) - 不人気はwww他国にもwww不人気でﾌﾞﾌｫwww (2022年8月17日 9時) (
レス) @page28 id: 918b15eb68 (このIDを非表示/違反報告)
わんぱん(プロフ) - すごい面白かったです！あと、誤字だと思うのですが、15ページの放課後:生徒会室というお話の中で、宇都宮さんが宇津木と名乗っています。気になったと言うほどでもありませんが、見つけてしまったので報告させていただきました。 (2020年11月21日 17時) (レス) id: b542029aeb (このIDを非表示/違反報告)
白黒龍(プロフ) - とても面白かったです！ヘタリアにハマったんですか！！！あまりこちらでは少ない方だと思うのでめっちゃ嬉しいです！！更新楽しみにしています！ (2020年5月7日 22時) (レス) id: c6354e9b33 (このIDを非表示/違反報告)
まうすちいず - ピーラーで草生えましたww笑い堪えてたらすんごい顔になってたみたいで「…大丈夫？」って感じの顔で見られましたww (2020年5月5日 17時) (レス) id: 9266b0967c (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅるぅ - ジョンって！？腹筋が崩壊しました！ (2020年3月14日 2時) (レス) id: 14bc147eed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しの黒豆 | 作成日時：2020年2月12日 15時
