３６０話 ページ17
いよいよ本番。
衣装に着替えて、オープニングのためにバックヤードにスタンバイ。
明子｢あ、Aちゃんかわいい〜｣
真央｢ほんとだー。チアガール？｣
｢そうだよー。真央ちゃんも明子さんも、大人っぽくてキレイ！｣
スタートを待つ間、みんなで衣装の褒め合いっこ。
私は、白とネイビーがベースのノースリーブと、ネイビーに赤と白のラインが入ったプリーツスカート。
いつもより高めの位置でポニーテールをして、衣装と同じカラーのシュシュをつけた。
明子｢若いっていいね……。こんな衣装も余裕で似合うんだもん｣
真央｢これは世の中の男が放っておかないね。ねえ！まっちー、ゆづ、こづくん！｣
私を見てしみじみと語る明子さんの隣で３人を呼ぶ真央ちゃん。
真央ちゃんに呼ばれた３人はどうした？と集まってきた。
真央｢Aちゃん、可愛いと思わない？｣
樹｢へえ。チアガール？今までとちょっと違った雰囲気だね｣
小塚｢よく似合ってるよ。若さを活かしてるって感じかな？｣
｢えっへへ……そんなふうに言ってもらえて嬉しいです。ありがとうございます｣
褒められて嬉しくて、つい変な笑いが出た(笑)
あとでみんなで写真撮ろうね、なんてワイワイ話してたのだけど。
樹｢ゆづ、どうした？｣
明子｢なんでそっぽ向いてんのー？Aちゃんのこと見てあげてよ｣
真央｢ゆづだけだよー。Aちゃんのこと無視してんの｣
結弦｢や、無視してるわけじゃないし｣
うわー、なんて言いながら顔を手で隠してるゆづくん。
かと思えば、頭を抱えて天を仰いでる。
｢ゆづくん……最近忙しすぎて、頭おかしくなっちゃったのかな？｣
真央｢ゆづ！Aちゃんがゆづのことヤバイやつだって言ってるよ(笑)｣
結弦｢……やばい｣
明子｢え？なに？｣
結弦｢もー……。Aちゃんが可愛すぎて、Aちゃんのこと直視できない｣
｢え？｣
結弦｢すっごく似合ってる。可愛い｣
ゆづくんがちょっと顔を赤くして言うものだから、こっちまで照れくさくなってきて。
一気に顔に熱が集まるのが分かった。
樹｢なにこれ(笑)ソチの続き？｣
真央｢さあ？笑｣
明子｢えー？なにそれ｣
小塚｢ソチでなんかあったの？｣
結弦｢いや、それはオフレコで｣
事情を知ってる真央ちゃんと町田さん。
そしてその当事者の私とゆづくん。
何も知らない明子さんと小塚さんは、状況が理解できなくて首を傾げてた。
ごめんなさい。このことは軽々しく言えません(笑)
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作者名：優里奈 | 作成日時：2021年7月18日 15時
