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7話 ページ7

ゆづくんフィーバーはしばらく続いた。

連日2連覇の快挙を取り上げるテレビ番組。
週刊誌も、SEIMEIの衣装で鬼の形相をしたゆづくんや、キスクラで涙するゆづくんが表紙を飾っている。

どこを見てもゆづくんがいて、なんかソワソワする(笑)


テレビ出演もものすごい数をこなしているようで、生出演やら現地でとったらしきインタビューが流れてる。

4月にはゆづくんが主催したアイスショーが開かれ、大盛況だった。
ゆづくんから「Aも来てくれる?」って聞かれたけど、あいにくどの日も予定があって時間の都合がつけられなかった。

でも私は行かなくて正解だと思う。

変に騒がれるのは嫌だし、ゆづくんに会いたくて来たファンが、私がいるなんて知ったら気分悪いだろうし。
ゆづくんとファンとの幸せな時間を壊さないためにも、私は遠くから見守ってます。


凱旋パレードもすごかったね。
ソチのときよりすごかったんじゃない?
10万人以上の人がゆづくんを祝福しに、仙台にくるなんて。
しかも終了後はゴミ1つ落ちてなかったっていうからすごい。ゆづくんのファンって、ゆづくんを本当に大切に思って行動してるんだなって、こういうところからも伝わってくる。



ゆづくんが目まぐるしい日々を送るなか、私はというと。


ドクター「もう負荷をかけた練習も取り入れて良さそうですね。でもいきなりじゃなくて徐々に、ですよ」

「ありがとうございます!」


怪我から7ヶ月。世の中がもうすぐゴールデンウィークに入ろうとしてたある日。
リンクに乗って軽いスケーティングは続けていたけど、ついに本格的に氷上練習が出来るようになった。


柳田「良かったですね。ドクターから聞きましたよ」

「柳田さん!やっとですよー!」

柳田「加賀美さんが今まで地道にリハビリを頑張った成果ですね」

「挫けそうになったときに柳田さんが励ましてくれたお陰です。本当にありがとうございます」

柳田「加賀美さん、このあとなんか予定あります?」

「え?無いですけど」

柳田「じゃあ2人でご飯行きません?加賀美さんの復帰祝いに、僕おごるんで」

「え!いんですか?おごりなら行きます!」

柳田「おごりならって(笑)まあいいや。今着替えてくるんで、そこで待っててください」


5分で支度してきます、と言った柳田さんは小走りでロッカーへ向かう。


ご飯かあ〜。
よく考えたら、スケート仲間以外の人とご飯に行くなんて初めてかも。
なにおごってくれるんだろ?楽しみ!

8話→←6話【結弦side】



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設定タグ:羽生結弦 , フィギュアスケート   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:優里奈 | 作成日時:2023年10月28日 9時

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