１０５２話 ページ25
結弦｢A。俺さ、Aに伝えたいことがあるんだよね｣
｢え、なに……｣
結弦｢まあ、それはこっちで話そ。２人で話したい｣
ゆづくんはお母さんに自分の部屋にいると伝えると、お母さんは二人分の飲み物を用意して持ってきてくれた。
結弦｢さて。さっそく本題に入りますか｣
何を聞かされるんだろう、と一気に緊張が走る。
ゆづくんの表情からは、いい話なのか悪い話なのかは読み取れない。
結弦｢A。俺さ……平昌オリンピックの代表決まった｣
｢……え？……、……ええっ！？本当？！｣
予想外の話に、ただただ驚くばかりで言葉が何も出てこない。
そんな私を見て、ゆづくんはクスクスと笑ってる。
結弦｢こんな冗談、今この状況の俺が言うと思う？笑｣
｢だって、……あの。いや……、ほっ……、本当に平昌行けるの？｣
結弦｢選考条件は満たしてるってことで、この間連盟から通達があったんだ。足の経過次第なとこもあるけど、俺は行くよ。平昌｣
｢そっかぁ。うん……。良かった……よかったぁ……！｣
やっと頭で理解できたのか、｢俺は行くよ｣という言葉を聞いて一気に涙が溢れた。
ここまで長かった。
ソチオリンピックのあとすぐに始まった平昌への道。
その道のりは決して楽なものではなくて。
山あり谷あり、波乱万丈な3年10ヶ月だった。
結弦｢A泣きすぎ(笑)｣
｢だって！ゆづくんのオリンピック出場が決まったんだよ？嬉しいに決まってるじゃん！｣
結弦｢……ありがと。もしかしたら、Aは喜んでくれないかもって思ってた｣
｢え、なんで？｣
結弦｢平昌はAも目指してた場所だろ？だけど怪我してそれは叶わなくなった。その場所に俺が行くってなったら、Aは素直に喜べないんじゃないかなって｣
怪我直後のどん底の私を見ているゆづくんは、落ち着いてきた私の気持ちを逆撫でしてしまうんじゃないかと不安だったみたい。
ほんと、どんなときでもまず周りの人のことを考える人だよな、ゆづくんって。
｢ゆづくんが今まで平昌オリンピックにかけてきた想いと情熱は、ずっとそばで見てきたから。自分のすべてをスケートに注いで頑張ってきた人が目標に大きく近づいたんだよ？嬉しいに決まってる｣
結弦｢そっか。ありがと。それで、だけどさ｣
｢うん？｣
結弦｢Aもなんか言うことあるんじゃない？｣
｢……あ、｣
ゆづくんの平昌オリンピック代表内定に喜びすぎて、ここに来た目的を完全に忘れてた。
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優里奈(プロフ) - エミルさん» エミルさん、ありがとうございます(*^^*)さっぱりしすぎたかなーと思ったんですが、あんまり深堀りしていくとお話の流れがめちゃくちゃになっちゃいそうな気がしたのでスパッと完結させました(^^)続編の期待、嬉しいです♪近いうちに、書き始めようかと思ってます(^q^) (10月2日 22時) (
レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 優里奈さん、完結おめでとうございます！え、ここで！？と思った一人です(笑)最後はちょっと切ないですね。でも、続編あるかも……ということで期待しています！ 優里奈さんの描く羽生さんとヒロインちゃんは可愛かったので、また会えると嬉しいな。 (10月2日 21時) (レス) @page28 id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
優里奈(プロフ) - りいなさん、コメントありがとうございます！驚きましたよね〜( °_° )でも羽生くんの人生が幸せで溢れてくれるならそれでいいです(*^^*)お話は亀更新だけど書きたいことはずっと前から決まってるので、それを書くまでは続けます♪楽しみにしてくれて嬉しいです(*´`) (8月5日 23時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
りいな - いつも楽しく読ませて頂いています！羽生くんの結婚を聞いて私も作者さんみたいに驚いてしまいましたけど、やっぱり本人の幸せが1番ですよね。これからの活躍にも期待大です。この作品も継続されるという事で嬉しい限りです！これからも更新楽しみに待っています！ (8月5日 22時) (レス) @page18 id: 91595a05fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優里奈 | 作成日時：2023年6月12日 12時
