855話 ページ23
由香里「いただきまぁーす」
「……」
語尾に音符マークかハートマークでも付きそうなキャッキャとした話し方に、どっと疲れが押し寄せる。
えるさちゃんが寝たということで、大人たちも晩ご飯の時間なんだけど……。
由香里「伊吹くん、この卵焼きしょっぱい!」
伊吹「え?うちは昔からこの味だよ」
由香里「ええ〜?私、甘い卵焼きのほうが好きだなあ〜」
ちょっと無理かも……と、その後一切卵焼きには手を付けない由香里さん。
これにはご飯を作ってくれたお姉ちゃんも、ちょっとイラッとしてるみたい。
あと2日こっちにいるって言ってたから、それまでこんな感じで過ごさなきゃいけないのかと思うとため息が出る。
由香里「ねえAちゃん。スケートの大会って、いろんな選手とも話すときってあるんでしょ?」
「え?そりゃあ、まあ……」
由香里「えー!じゃあ、昌磨くんは?!」
「昌磨くんは同い年だし、仲良しですよ」
そう言うと、由香里さんは「ほんとにー?!」とはしゃぎだした。
由香里「私、昌磨くんの大ファンなの!ね、何か昌磨くんの裏話とか無いの?」
裏話ってなんだよ、と思いつつ、そんなのあっても言えるか!と心のなかでツッコむ。
もし話したとしたら、あっという間にあちこちに広まりそうで嫌だ。
「仲はいいけど、拠点が違うのもあって頻繁にやりとりしてるわけではないので……お話できるようなことは無いですよ」
由香里「なぁんだ〜。残念。じゃあ、羽生結弦とのこと聞かせてよ!どっちから告白したの?いつから付き合ってるの?」
……。
なんなのこの人。
初対面なのにここまで首突っ込んでくるとか。
どっかの記者じゃないよね?
「そのことについては、公式にコメントしたとおりなので何も言いません」
由香里「えー、いいじゃない。家族でしょ〜?」
私は、家族とは思いたくないですけど。
だんだんムカついてきて一緒の空間にいるのも嫌になってきたので、ご飯もそこそこに切り上げて自分の部屋に戻ることにした。
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優里奈(プロフ) - アベルさん» 今後のことは色々考えているみたいですね(^^)どんなことをやってくれるのか楽しみです!まだ少し気持ちの整理がつかないけど、ここの更新も、相変わらずゆっくりだと思いますが少しづつ続けていきますね(^_^) (2022年7月20日 6時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
アベル(プロフ) - ゆづくんらしい会見でしたね。もう競技をしてる姿が見れないってなると寂しさが込み上げてきますが今後の活動をうっすら聞いて今は期待と楽しみに満ちています。どうか連載続けてください。私は待ってます (2022年7月19日 22時) (レス) @page17 id: e570546693 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優里奈 | 作成日時:2022年7月6日 21時