子犬同士《Kazuki Tomono》 ページ12
｢ねえ、なんで怒ってるの？！｣
一希｢なんでって？そんなんも分からんの？｣
｢だから聞いてるんじゃん！｣
言い合いの相手は、私の彼氏の友野一希くん。
共演するアイスショーのリハのあと、不機嫌そうにしてるから｢どうしたの？｣って声をかけたら、｢そんなんAがよく分かってるやろ｣と一蹴された。
一希くんが何を考えてるか分からなくて、だんだんこっちも腹が立ってきて。
｢……教えてくれないならいい。もう聞かない｣
一希｢あっそう。好きにすれば？｣
そう言い放って、一希くんはスタスタとロッカールームへ戻ってしまった。
あーあ。
いつもこうだ。
意地を張って、もういい！って言っちゃって。
似た者同士なのか、一希くんも｢もういい｣って怒っちゃって。
こんなはずじゃなかったんだけどな。
そう思いながら、パーカーのポケットから手のひらサイズの小さな袋を取り出した。
一希くんへの誕生日プレゼント。
リハーサルが終わったら渡そうと思ってた。
付き合ってから初めての一希くんの誕生日。
ちゃんと｢おめでとう｣っていいたかったのに。
スマホを取り出して、ぼーっと待ち受け画面を見つめる。
そこには、顔を寄せあって撮った一希くんとのツーショット。
この時は私も一希くんも、ニコニコ顔で最高に幸せな時間だった。
？？｢へー。一希とAちゃん、めっちゃラブラブじゃん｣
｢っ！！！？｣
突然背後から声がして、驚きすぎて声が出ない。
スマホを握りしめて後ろを振り返ると、
｢は、羽生くん！｣
動揺しまくりの私とは裏腹に、羽生くんは笑顔で｢やっほ〜｣と可愛く手を振ってきた。
結弦｢なになに？さっきまで一緒だったのにもう一希に会いたくなったの？愛だねぇ。ラブラブだねぇ｣
｢違います。ケンカしちゃって……今はラブラブとかじゃないです｣
結弦｢知ってる。見てたもん俺｣
｢え！｣
ベンチに座った羽生くんは、背もたれに肘をついて、ニコニコしながらこっちを見てる。
結弦｢や、ワンコみたいな2人がキャンキャン言いながら歩いてるからさ。なんだろ？って思って見てたら一希ワンコがプリプリしながらAワンコを置いてったから｣
しっかり見られてる……。
ていうか、
｢ワンコってなんですか｣
結弦｢え？だって二人、犬みたいじゃん。かわいい後輩ワンコたち｣
ちっちゃくて、主人に忠誠を誓ってるワンコね。
そう言って羽生くんはにっこり笑った。
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優里奈(プロフ) - ♪さん» 遅くなってごめんなさいー😭彼目線も近いうちに書き進めたいと思います💪 (2022年6月25日 14時) (
レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
♪ - うわーーーー！ありがとうございます！今読みました！とてもキュンキュンしてむずがゆかったです笑 (2022年6月25日 13時) (レス) @page32 id: 88b3102197 (このIDを非表示/違反報告)
♪ - わぁ！返信ありがとうございます！そうなのですね！あまり無理をなさらずに優里奈さんのペースでゆっくり更新していただければと思います！楽しみにしております！！！！！ (2022年5月19日 8時) (レス) id: d7d3cc8865 (このIDを非表示/違反報告)
優里奈(プロフ) - ♪さん» リクエストありがとうございます(^ ^)そういえば、スケーターじゃないヒロインって書いたこと無かったです！いまリアルの方が多忙なので、少しお時間くださいね(*^^*) (2022年5月18日 20時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
♪ - 以前から何回も読ませて頂いております！リクエストなのですが、友野くんとスケートをしていない関西の女の子のお話を見てみたいです！ (2022年5月18日 8時) (レス) id: d7d3cc8865 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優里奈 | 作成日時：2022年3月10日 23時
