５２７話 ページ36
｢よく考えたらさ、町田さんが紅茶をくれたのが始まりじゃない？ゆづくんと紅茶を飲む約束をしたから、ああやって会うことになったんだし｣
結弦｢それはそうかも。それというのも、ファイナルの時に樹くんが挑発するようなこと言うからだよ｣
｢何言われたの？｣
結弦｢曖昧な関係のままでいいの？それ以上にもそれ以下にもなるのが怖いから、逃げてるだけなんじゃない？って｣
｢私も町田さんにそんなこと言われたよ｣
結弦｢そうなの？｣
｢うん。ゆづくんの気持ちを知ってて、仲良くしてるんだよね？それってゆづくんのこと苦しめてない？って｣
たしか、ファイナルが本格的に始まる前。
町田さんが私に紅茶をプレゼントしてくれたときだ。
一緒に飲みましょう、ってなって、町田さんがいれてくれた紅茶を飲みながらそんな話をしてきたんだっけ。
結弦｢樹くん、そんなこと言ったの｣
｢現役引退したら付き合うつもり？それっていつ？それまでゆづくんのこと待たせるの？ゆづくんがどう思ってるか分かんないけど、ゆづくんの気持ちに甘えすぎるのは良くないよ……って｣
結弦｢樹くん、ずいぶん畳み掛けるね……｣
｢だけどそう言われたおかげで、いろいろ考えることが出来たんだよ？気づかないふりというか、曖昧にして避けてた自分の気持ちにちゃんと向き合おうって思えたの｣
結弦｢もしかして俺ら、樹くんに焚き付けられた？｣
｢え？｣
結弦｢俺もAちゃんも、樹くんにお互いの関係性を考え直すようなこと言われてんじゃん。で、その思惑通りに色々考えさせられてさ｣
｢そう言われると、そうかも……｣
樹くんにまんまとやられたわ……と悔しそうに、でもちょっと楽しそうにクシャッとした笑顔になるゆづくん。
結弦｢今更それに気づくとかめっちゃ悔しいけど……樹くんが言ってくれたから、俺らこうしていられるんだよね。感謝しとかなきゃ。……さて、さすがにもう休まないと明日に響くね｣
そう言ったゆづくんは、ウーンと背伸びをしたあと｢そうだ｣と手をパチンと叩いて私の方を見た。
結弦｢Aちゃん。目、瞑って｣
｢え？なんで？｣
結弦｢いいから。早く早くっ｣
言われるがままに目を閉じるとフワリと空気が動いて、唇に柔らかくて温かい感触が伝わってくる。
結弦｢メリークリスマス｣
｢いきなりとかずるいよ……｣
結弦｢じゃあもう一回｣
繋いだ手にキュッと力が入る。
大好き。
その一言と共に、再び二人の唇が重なった。
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優里奈(プロフ) - エミルさん» 嬉しいお言葉……ありがとうございます(*^^*)付き合いたてってこんな感じかなあ……？なんて考えながら二人を動かしてます(*>_<*) (2021年10月3日 6時) (
レス) @page21 id: bb1624f74d (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 初々しい二人の好きが溢れていて、可愛いカップルですね！こちらも幸せな気持ちになります(*´ω｀*) (2021年10月2日 23時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
優里奈(プロフ) - らっきさん» わー！ありがとうございます(≧∇≦)らっきさんの作品も楽しく読ませて頂いてますよ〜(*´ω`*)2人がくっつくまでの前置きが長すぎましたね(^ω^;) (2021年9月24日 22時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
らっき(プロフ) - こんばんは！いつも読んでます(*^^*)ついに、２人のお付き合いが始まりますね！更新頑張って下さい！ (2021年9月24日 21時) (レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
優里奈(プロフ) - エミルさん» 私も書いていてドキドキしてました〜！一途なゆづくんに春よ来い！ですね( *´艸`)頑張って続き書いて行きます(p`･ω･´q) (2021年9月23日 23時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優里奈 | 作成日時：2021年9月23日 22時
