523話 ページ32
結弦「なんでいねぇんだよ……」
「まあまあ(笑)」
昌磨くんへのお礼のミルクティをゆづくんが渡すことになって、自販機で買ったのはいいけれど。
どうやら昌磨くんはコーチと一足先にホテルに帰ったらしい。
佳菜子ちゃん置いてけぼり!?って思ったけど、「ゆづたちと一緒に帰るからいい」と、やや強引にコーチも昌磨くんも帰らせたとか。
そんなことが通用するのが凄い(笑)
ゆづくんと佳菜子ちゃんの漫才みたいなやり取りを聞きながらホテルに戻って、ブライアンとも明日のことを軽く確認して別れた。
エレベーターに乗り込んで、自分の部屋を目指す。
私とゆづくんは最上階の10階。佳菜子ちゃんは1つ下の9階。
結弦「お前んとこのコーチ、適当すぎんだろ。選手置いて先帰るとかありえねー」
佳菜子「ゆづの名前出したら『それなら安心ね!』って言って帰ってったよ。信頼が厚いっていいねえ」
結弦「俺は保護者か(笑)」
佳菜子「いいじゃん、たまにしか会えないんだからさー」
結弦「毎日カナと顔合わせてたら疲れそう」
佳菜子「失礼だなー。佳菜子スマイルで癒やし担当しちゃうのに」
結弦「俺の癒やしはAちゃんだけでじゅうぶんだし」
ゆづくんがそう言うと、佳菜子ちゃんが「そうだよ!」と手をパン!と叩いてゆづくんを指差した。
佳菜子「肝心なこと聞くの忘れてた。ゆづとAちゃんってどうなってんの?」
結弦「どうって……」
佳菜子「四角関係の話。どこまでが本当なのかなーって」
ちらりとゆづくんを見ると視線がぶつかって。
小さく頷くと、ゆづくんも意を決したように佳菜子ちゃんの方を見る。
結弦「俺ら、ちょっと前から付き合ってる」
昌磨くんの時はいきなりだったからそうでもなかったけど、これからカミングアウトします!ってなると、どうしてこう息が止まりそうなくらい緊張するんだろう。
『付き合ってる』
そのワンフレーズだけでドキドキして、顔が一気に熱くなって、思わず顔がにやけそうになる。
当の佳菜子ちゃんはというと……
そんなに開くか?ってくらい目を大きく見開いて、私よりもニヤけた顔でこっちを見てる(笑)
佳菜子「……まじか!」
結弦「そういうことだから。カナには色々話聞いてもらったし、ちゃんと報告しとくわ」
そう言い終わると同時に、エレベーターが9階に着いた。
だけど、エレベーターのドアが開いたのに佳菜子ちゃんは降りようとしない。
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優里奈(プロフ) - エミルさん» 嬉しいお言葉……ありがとうございます(*^^*)付き合いたてってこんな感じかなあ……?なんて考えながら二人を動かしてます(*>_<*) (2021年10月3日 6時) (レス) @page21 id: bb1624f74d (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 初々しい二人の好きが溢れていて、可愛いカップルですね!こちらも幸せな気持ちになります(*´ω`*) (2021年10月2日 23時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
優里奈(プロフ) - らっきさん» わー!ありがとうございます(≧∇≦)らっきさんの作品も楽しく読ませて頂いてますよ〜(*´ω`*)2人がくっつくまでの前置きが長すぎましたね(^ω^;) (2021年9月24日 22時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
らっき(プロフ) - こんばんは!いつも読んでます(*^^*)ついに、2人のお付き合いが始まりますね!更新頑張って下さい! (2021年9月24日 21時) (レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
優里奈(プロフ) - エミルさん» 私も書いていてドキドキしてました〜!一途なゆづくんに春よ来い!ですね( *´艸`)頑張って続き書いて行きます(p`・ω・´q) (2021年9月23日 23時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優里奈 | 作成日時:2021年9月23日 22時