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450話【結弦side】 ページ9

『スケートなんか』


そう言われた瞬間、勝手に体が動いてた。


あんなことしたって意味ないって頭では分かってる。


でもAちゃんの口からそういう言葉が出たことがショックだったんだ。



自分の手をじっと見つめた。

俺は、Aちゃんを怖がらせた。
Aちゃんの怯えた表情と震えた声が頭から離れない。



『ごめん。今はゆづくんと話したくない。顔も見れない』



手を振り払って去っていったAちゃんの背中が、とても寂しそうに感じた。


こんなはずじゃなかったのにな。

ノブくんが止めてくれなかったら、Aちゃんをもっと怖がらせてしまったかもしれない。



ノブ「ゆづ……大丈夫?」

結弦「ノブくん、俺……」

ノブ「分かってる。Aちゃんを傷つけようと思ってあんなことしたんやないって、ここにいるみんな分かってるから」

大輔「そうだぞ。ゆづは、大好きなスケートをあんなふうに言われてショックだったんだろ?Aちゃんだってスケートが大好きなはずなのに、それを否定するようなことを言ってきたから悲しかったんだよな?」

結弦「俺……、俺……っ」


ノブくんも大ちゃんも、俺が言いたかったことを変わりに言ってくれた。
ちゃんと分かってくれてるって思ったら、急に涙が溢れてきた。


明子「ゆづ、大丈夫。ゆづは頑張ったよ?Aちゃんのこと、ショーの間ずっと気にかけてあげてたんだよね?ゆづが頑張ったから、Aちゃんもここまで潰れずに来れたんだと思うよ」

結弦「でも、っ……俺もう、Aちゃんに嫌われた……。怖がらせちゃったし、今まで通りにはなれないかも……」


今の俺、超かっこ悪い。
だけどもういいんだ。Aちゃんと俺は、もう今までみたいな距離感で接することなんて無くなるんだろうから。


明子「そんなに落ち込まないの。元はと言えば、美姫がAちゃんにちょっかい出したのが始まりでしょ」

美姫「私が悪いの?あの子だって私にいろいろ言ってきたじゃん」

明子「そこは美姫がもう少し大人にならなきゃいけなかったんじゃないかな。嫉妬するのは自由だけど、美姫の場合はやりすぎ。他の人だったらとっくにトラブルになってる。ショーをやりきるまで耐えようとしたAちゃんのほうがよっぽど大人だと思うな」


諭すような明子さんの言葉に、美姫さんは黙り込んでしまった。

ノブくんに促されて、美姫さんとハビは部屋へ戻って、俺も大ちゃんに付き添われて自分の部屋に戻ることにした。

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設定タグ:羽生結弦 , 宇野昌磨 , フィギュアスケート   
作品ジャンル:恋愛
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優里奈(プロフ) - エミルさん» 書いててちょっと(ほんのちょっとだけど)辛かったですー(:_;)やっぱり仲良しの二人が好きなので(^^)ここからはどんどん話が進んでいく予定です♪時間が許す時は、どんどんお話書いていきますね! (2021年9月5日 22時) (レス) id: bb1624f74d (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 主人公に厳しい展開にハラハラしましたが、羽生くんと仲直りできてよかったです(*´ω`*) 更新楽しみにしていますね。 (2021年9月5日 21時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:優里奈 | 作成日時:2021年9月4日 11時

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