４９０話《GPF2014 男子SP》 ページ49
ジュニアのペア、シニアのアイスダンスが終わって、いよいよシニア男子のショートプログラムが始まる。
今年のファイナルはハビも出場してるから、ハビも応援しなくちゃ。
6分間練習の様子を見ていると｢お隣、失礼します｣と日本語で話しかけられて、思わず声のしたほうを振り向く。
そこには髪の長い女性が立っていた。
えっと、この人……
あ、昌磨くんのコーチだ！
昌磨｢おつかれさまです｣
コーチの後ろからひょこっと顔を出した昌磨くん。
連盟の人もいるからか、控えめなトーンで挨拶をしてきた。
ここは一応関係者用の席だからことわりを入れなくても大丈夫なんだけど、さすがに真横に座るとなるとそうもいかないか。
｢お疲れさまです。どうぞ、座ってください｣
コーチ｢ありがとう。昌磨、こっちのほうがいいんじゃない？隣座りな｣
｢じゃあ、失礼します……｣
私の隣に、昌磨くんがちょこん、と座る。
なんだろ。
ちっちゃいからかな？
何しても可愛く見えてしょうがない(笑)
昌磨｢なに？なんか変？｣
｢いや？さっきの演技、すごかったなーって思って。優勝おめでとう｣
昌磨｢うん。ありがと。来年シニアにあがるからよろしくね｣
｢本当！？楽しみにしてる！｣
お互いにフフフ、と笑い合っていると、隣りにいた昌磨くんのコーチがこっちを見てニコニコしていた。
コーチ｢二人同い年だっけ｣
｢はい｣
コーチ｢良かったね、昌磨。知子ちゃん以外にも同級生のお友達ができて！｣
昌磨｢それじゃまるで僕が友達いないみたいじゃないですか｣
コーチ｢あら。多くはないでしょ？｣
昌磨｢そりゃ、そうですけど……｣
｢昌磨くんは、広く浅くじゃなくて、ごく少数の人と深い付き合いをするタイプなんだよね？｣
昌磨｢そう。そういうこと｣
コーチ｢じゃあそういうことにしておくわね(笑)｣
ほら、始まるみたいだよ。というコーチの声で、私と昌磨くんはリンクに視線をうつす。
青いグラデーションの衣装に身を包んだゆづくんが、リンクでルーティンをこなしているところだった。
ゆづくん、リラックスしてるみたい。
穏やかな顔をしてる。
スタートポジションに立つと、静まり返った会場にピアノの音が響き渡る。
４９１話《続編追記》→←４８９話《GPF2014 ジュニアFS》
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優里奈(プロフ) - エミルさん» 書いててちょっと(ほんのちょっとだけど)辛かったですー(:_;)やっぱり仲良しの二人が好きなので(^^)ここからはどんどん話が進んでいく予定です♪時間が許す時は、どんどんお話書いていきますね！ (2021年9月5日 22時) (
レス) id: bb1624f74d (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 主人公に厳しい展開にハラハラしましたが、羽生くんと仲直りできてよかったです(*´ω｀*) 更新楽しみにしていますね。 (2021年9月5日 21時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優里奈 | 作成日時：2021年9月4日 11時
