４６６話 ページ25
フリー当日の朝。
練習のためにリンクに向かうと、ユーリャとリーザが既にリンクインしていた。
お互いの存在に気づいて軽く手を上げて挨拶をすると、私もリンクインしてウォーミングアップに入る。
先に声をかけてきたのはリーザだ。
リーザ｢おはよう、A。調子はどうかしら？｣
｢おはよう。今日は自信があるよ。１ヶ月前のようにはならないから｣
リーザ｢あら。それは楽しみね。Aの４回転トゥループ、期待してるから｣
私だって負けないけど、と妖艶な笑みを残して、リーザはスピートを上げて去っていった。
リーザ、さらっとプレッシャーかけてきたな(笑)
でも今日はきっと大丈夫。
根拠はないけど、大丈夫って感じるんだ。
順番に割り当てられた曲かけ練習。
フィンランディア杯の反省をふまえて、フリーはエレメンツの見直しをしてブラッシュアップしてきた。
この大会では、完璧な演技をして表彰台のてっぺんに乗るんだ。
曲かけ練習を終えると、リーザとユーリャが拍手で迎えてくれた。
曲の世界から現実に引き戻されるとちょっと照れくさくなって、二人に向かってヘラリと笑って返す。
ユーリャ｢何よその締まりのない顔は。私達を油断させる作戦？そんなの通用しないわよ？｣
｢そんなんじゃないよ。勝負は正々堂々とやらなくちゃ｣
ユーリャ｢それでこそAよ。本番が楽しみね。……それより、どうなの？｣
｢どうって、なにが？｣
ユーリャ｢とぼけないで。ユヅルとの関係はどうなってるのって聞いてるのよ｣
｢へっ！？ゆづくん！？｣
いきなりゆづくんの名前が出てきて、何を言ってるんだ？とびっくりして変な声が出る。
隣で聞いていたリーザは興味深そうにこの話に加わってくるし。
リーザ｢あら。あなたたち、そういうことなの？｣
｢いや、あの、｣
ユーリャ｢ワールドの時に言ったじゃない。ユヅルのことを好きな女はたくさんいるから、逃さないようにね、って｣
リーザ｢へぇ。Aもその中の一人なのね｣
ユーリャ｢残念なことに、Aはまだ自分の気持ちに気づいていないみたいなの。ワールドの時にちょっと背中を押してあげたんだけど……この様子だとワールドの時から何も変わってないみたいね｣
リーザにそう説明すると、ユーリャは憐れむような目で私を見て溜め息をついた。
いやいや。
このままだとリーザが勘違いしちゃうじゃん。
｢リーザ。私は、ゆづくんのことは好きだけどそういうのじゃないから｣
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優里奈(プロフ) - エミルさん» 書いててちょっと(ほんのちょっとだけど)辛かったですー(:_;)やっぱり仲良しの二人が好きなので(^^)ここからはどんどん話が進んでいく予定です♪時間が許す時は、どんどんお話書いていきますね！ (2021年9月5日 22時) (
レス) id: bb1624f74d (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 主人公に厳しい展開にハラハラしましたが、羽生くんと仲直りできてよかったです(*´ω｀*) 更新楽しみにしていますね。 (2021年9月5日 21時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優里奈 | 作成日時：2021年9月4日 11時
