検索窓
今日:12 hit、昨日:34 hit、合計:381,060 hit

8話 ページ9

えっ?
羽生くんが私の名前呼んだの?
私のこと、なんで知ってるの?

ていうか、本物?


状況がうまく飲み込めなくて、今の私はきっと間抜けな顔をしてたんだろう。

羽生くんがフッと笑って「口閉じて」って言うものだから、慌てて口を閉じた。


「はじめまして!加賀美Aです!」

結弦「はじめまして。羽生結弦です。演技してるときとは別人だね(笑)」


そうやってやわらか〜い笑みを浮かべる羽生くんにつられるように、私も思わずヘラッと笑う。


結弦「中学2年生なんだって?」

「はいっ」


突然の羽生くん登場に緊張しすぎて、返事以外の言葉が出てこない。


やばー……

顔ちっちゃ!
お肌つるつる!
スタイル良すぎ!


結弦「今回も4回転、跳ぶの?」

「え?まあ、そのつもりですけど……私が4回転跳ぶって知ってるんですか?」

結弦「知ってるよ〜。見たよ、全日本ジュニアの演技。俺のジャンプを手本にしてくれたんでしょ?インタビューで言ってたじゃん」


わー!
うわー!

そんなことまで知ってるの!?
本人の口から言われると恥ずかしいんですけど!


緊張と恥ずかしさで頭がパンクしそうになってると、誰かが羽生くんを呼んでる声がした。


結弦「あ、俺行かなくちゃ。じゃあね、頑張って」

「はいっ」


バイバイ、と小さく手をふる羽生くんに頭を下げて、会場をあとにする彼の後ろ姿をぼーっと眺めていた。




えー……?

羽生くんから話しかけられちゃった。

やば。

どうしよ。

私のこと知っててくれたなんて嬉しすぎる。


あ、「あなたは私の目標です」って伝えればよかった。

突然だったし、緊張しまくって何も考えられなかったよー!



興奮を抑えられないまま、荷物を持って足早にコーチの所へと戻った。

9話【結弦side】→←7話《2011年全日本選手権 開会式&滑走順抽選》



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (109 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
355人がお気に入り
設定タグ:羽生結弦 , 宇野昌磨 , フィギュアスケート   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:優里奈 | 作成日時:2021年4月13日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。