秘密にできない ページ30
確かに今まで恨みや憎しみを持たない純粋な心にこんなにも近くで触れた事は一度もない。だって、そんな事をしてしまえば愛する皆を守れない。だから、私は今まで…
俊「悪鬼さん、貴方が思うほど彼らは悪い人間では、ありません。彼等を信じ、もう少し頼り甘えてもいいと思います」
頼っていい…どこかで聞いた様な……
《悪鬼、お前は組頭になったと言えど俺から見ればまだ子供。正直、まだまだ甘えて欲しい。だが、任務に行ってしまったら無理矢理甘えさせる事も出来なくなってしまう。だから、１つ覚えていて欲しい事がある。もし、向こうで正体を知ってもらいたいと思える人が出来たら素直に正体をバラし、その人に甘えてくれ。悪鬼は他人に甘える事をあの日を境に忘れてしまっている。悪鬼は完璧だが人としていくつか欠けてるところがある。今回の任務で忘れた感情を思い出してくれれば俺は嬉しい》
《悪鬼、私は兄様の様に悪鬼を安心させてあげる事は出来ないけど一緒にいてあげる事は出来るから、私を頼って。っと言いたいところだが悪鬼が任務に行ってしまえば私は何も出来なくなる。さっき父上に言われた甘えられる人が出来たらその人に頼りな。助けを求める事は恥ではないのだから。悪鬼、私からのお願いだ次に会う時にはまた昔の様に無邪気に笑える様になっていてくれ》
これ…は、この言葉は。私が国を発つ前夜に父上と雷虎(ライト)兄様に言われた言葉……はは！やられた…父上と雷虎兄様が私に求めていた欠けたものを根津は感じとって動きにくい立場とわかりながら私を生徒として此処に呼んだのか……
悪『俊典、授業に行こう。私はまだ他人を頼り甘えるということがどの様な事か思い出せないが父上と雷虎兄様の言葉を思い出した。私が教室に行き皆がどのような反応をするか見てみたい。私今不安なんだと思う、こんな私でも皆が受け入れてくれるなら私も頼り甘えるということを思い出す事が出来る気がする』
あの日から私は怖くて不安でいつしか自分を偽り本当の私を隠してきた。誰か頼ることも甘えることも私には恐怖と不安を煽る材料にしかならなかった。けど、もし…母上や龍虎(りゅうと)兄様、お婆様のように私を温かく彼等が包んでくれるのなら私はもう1度誰かに甘える事は出来るだろうか。
俊「悪鬼さん、教室此処ですよ」
いつの間にかマッスルフォームになっている俊典が声をかけてきた。顔を上げたら無駄にでかいトビラが目の前にあった。
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朝水夜火(プロフ) - 御指摘ありがとうございます！ (2018年12月24日 14時) (
レス) id: 33ce986f6b (このIDを非表示/違反報告)
式(プロフ) - USJ編の所、オールマイトや13号の本名を言いながら生徒と会話をしていますが本名が生徒にバレてしまいますよ (2018年12月23日 20時) (レス) id: 4d4834db33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝水夜火 | 作成日時：2018年10月29日 11時
