その後 ページ27
*
「お、おはようございます......」
憂鬱な足取りで、私は探偵社のドアを開けた。いつもと同じ風景が目に飛び込んでくる。
「Aさん。おはようございます。えっと、乱歩さんからは聞いています。風邪でしたよね......? もう大丈夫ですか。」
「もう大丈夫です国木田さん。ご迷惑をかけてすみませんでした。」
よかった。どうやら、昨日の太宰さんが目撃した"乱歩さん押し倒し事件"はバレてないようだった。
まだ乱歩さんは出勤してないみたいだし、早く仕事終わらそう。私は安心しきって自分の席に着こうとした。
「あ、敦くんおはよう。」
「あ、その......Aさん。お、お、おはようございます......。」
ん?なんか敦くんの顔が困惑しているのは何故??
「そ、そういえば昨日は大丈夫でしたか......乱歩さんと二人っきりで押し倒......あ。いえなんでもないです。」
ん?ん?お?ん? 一瞬私の思考回路が停止する。押し倒し......? 乱歩さんはまだ出勤してない。ということは......探偵社のソファで寛いでいる"あの人"しかいない。
「太宰さんんんんんん!!!!」
私がソファに寝そべっている太宰さんに叫ぶと、太宰さんはヘッドフォンを取りこちらを見た。
「あぁ、Aさん。おはようございます。いい朝ですね。」
「何がですか!? 昨日の事故?......いや事故じゃないな故意に行われてたな......じゃなくて、乱歩さんのこと言わないでくださいよ!!!」
「まあまあ。"まだ"敦くんにしか言ってませんから。」
まだって何。まだって!!!! 私と太宰さんがガヤガヤ揉めていると、社内に一層元気な声が響き渡った。
「おはよう!!A! 何太宰と楽しそうにしてんの〜?」
うっ、今一番この場に来て欲しくない人ランキング第一位の乱歩さん......。
「いえ、乱歩さん。昨日のことなんですけどね。」
「太宰さん! 黙れください。」
「え〜何。気になるじゃん?」
うぅ......今日も面倒臭い一日が始まってしまった。
228人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜桜柊華(プロフ) - らおらおさん» 有難うございます!! 更新ペースめちゃくちゃ遅いですが、気長に待ってくださると有り難いです! (2019年4月27日 7時) (レス) id: 2ba62656ff (このIDを非表示/違反報告)
夜桜柊華(プロフ) - 坂竹会長さん» 有難うございます!! お気に入りだなんて嬉しいです笑 (2019年4月27日 7時) (レス) id: 2ba62656ff (このIDを非表示/違反報告)
らおらお(プロフ) - 無理せず更新頑張ってください!応援してます! (2019年4月2日 13時) (レス) id: ee472e7980 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 今までの乱歩さんの小説のなかでお気に入りの小説です!!ぜひぜひ更新してください!!今なら絶賛!鼻からケチャップが……((殴 季節の変わり目ですのでお体にはお気をつけて〜♪ 失礼しました_ーд#_;; (2019年3月23日 15時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜柊華(プロフ) - しあ(^.^)/さん» 有難うございますっ!! 更新遅いですが、頑張っていきます! (2019年3月23日 7時) (レス) id: 2ba62656ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゅうか x他1人 | 作成日時:2018年9月17日 19時