水を向ける (ページ4)

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中島卓也ってどんな人なんだろ

まず誰なのかも分からないけど

顔しか見てないしなぁ

移動中の車に揺られながら考えていた

謎が多すぎる

『あの、ひつじさんは中島卓也さんとどんな関係なんですか？』

「なんと言いますでしょうか……その簡単に言えば家政婦のような者と言いましょうか」

『家政婦ですか… 』

やっぱり疑問は増えるばかり

「今は私がですけどね」

「角を曲がれば着きますよ」

角を曲がればそこには

見上げれば首がいたくなるほど高いマンションが建っていた

『大きい… 』

野球選手ってどのくらい稼いでいるんだろ

上を向きながら開いた口が塞がらないままだった

「 Aさん行きますよ」

車を停め、見るからに高そうなマンションにひつじは手馴れた手つきで番号を押しエレベーターに乗る

私はその後についていく

……それにしても長いな…

気づけば最上階近くまできていたエレベーターが止まったのは、

『 50階？！』

「そうです、降りますよ」

本物のやつだ

いろんな意味で高い…

部屋は廊下を歩いて1番奥にあった

「さて、特別かもしれない方に会う準備はいいですか？」

『はい…！』

部屋をノックすると

「はーい」

あっ、私の好きな声

もっと聞きたい

と思った

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ドアの向こうには貴方が