田中の樹君。3 (ページ4)

今日:2 hit、昨日:13 hit、合計:66,944 hit

買い出しページ4

Aside

熱い頬にジェシー君の手が触れる。

少しでも動いたら、触れ合いそうな唇。

「Aちゃん。俺と付き合ってくれない？」

何で、何でこんなことになっているんだろう。

遡る事、１時間前。

私とジェシー君は、文化祭の買い出し係りになったので放課後2人で近所のショッピングモールへ向かった。

北斗からは、長～いメモを渡された。
お化け屋敷に要るものってそんなにあるのかって位。

『ごめんね。重いの持たせちゃって。』

重い荷物は全てジェシー君が持ってくれている。

「全然いーの。俺力持ちだし」

リストにある物を半分買い揃えたけど、私達の手には一杯の荷物。

これは、全部は無理かもしれない．．．．。

「まだまだあるね．．．．」

『うん。これは無理かも．．．．』

「荷物いっぱいで腕が死んだので、後日買い揃えます」と北斗にはLINEを入れる。

『これでよし！と！ジェシー君！
休憩しない？』

私が目を付けたのは、美味しいジェラート屋さん。

少し位休憩も必要だよね。

『ジェラート食べない？』

「いいよ！食べよう」

そう言って笑うジェシー君は、本当に王子様みたいだった。

『美味しい～』

「Aちゃんミント食べれるんだ」

『そう。ミント食べれる人なの笑
一口どうですか？』

「え、．．．．」

私がスプーンを差し出す少し耳が赤くなるジェシー君。

「いただきます．．．」

赤くなりながらもジェラートを食べて嬉しそうに笑う。

「はい、俺のもどーぞ」

と、仕返しかのように私にもジェラートをくれるジェシー君。

『え、．．．．．いただきます」

自分がやられたら恥ずかしい．．．。

「Aちゃん可愛い」

と、さらっと言っちゃうジェシー君が可愛いんですけど．．．．。