田中の樹君。1 (ページ43)

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怒りページ43

「次こんなことがあったら許さないから」

ボソッとジェシー君が呟いた声は私には聞こえなかった。

「はーい。お勉強終わりー。」と、パチンと手を叩いてジェシー君は何も無かった様に明るいジェシー君に戻る。

「そうだね、もう帰ろうか。ね、高地？」

「そうだね。帰ろう、帰ろう。
北斗も帰るぞ。」

「はーい。」

真希ちゃんも高地君も慌てて、すぐに筆記具を片付ける。

「なんなのよ皆して．．．．」

キツく、私の方を睨む黒木さん。

『．．．．』

「あんたのせいよ」

『え？』

「あんたのせいよ！全部全部全部！」

黒木さんは私の方に向かって来て頬を思いっきり叩こうとする。
反射的に私は目を瞑ってしまった。

『．．．っ』

．．．．．．あれ？痛くない。
目の前を見ると田中君が私を庇ってくれたみたいだった。

「黒木もうやめろよ。」

「．．．．樹君．．．．．．．．」

「俺もキツイ言葉言って悪かった。
だから、もうこーゆの止めてくれ。」

「何で、その女なのよ．．．．。
私のほうが．．私のほうが．．．．」

ﾊﾞﾝｯ！！！！！！

泣きながら黒木さんは教室を出て行った。

「最後の最後までやばい女じゃん。」

「櫻田そーゆーこと言わないの！」