田中の樹君。2 (ページ42)

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体育祭13 ページ42

Aside

ﾊﾟﾝｯとピストルの音がグラウンドに響き渡る。
現在白組が有利なので応援に一層力が入る。
グループ別のリレーが始まった。

最初は、クラス対抗で、部活対抗、学年対抗の順でリレーは行われていく。

「A、ハチマキ交換した？」

『え？』

テントに帰って来ると北斗に謎の質問をされた。

『なんのこと？』

頭の上に？マークが浮かぶ私の姿を見てみて、呆れたため息をついた。
「ジェシー芋ったな」と頭を抱えている。

『芋？芋食べたいの？』

「．．．．プッ。いや。
何でもないよ。ほら、次樹リレーでるよ」

謎に笑われたのは置いといて、グラウンドをみるとうちのクラスのリレーが始まっていた。

「おお！いい感じじゃない？？！」

「今一位だ！」

うちのクラスのアンカーは田中君。
このまま順位をキープ出来たら１位だ。

田中君とはなんだか気まずいけど、今はそんなこと忘れよう。

『頑張れ田中君！』

気づいたら声に出てた。

田中君は、ゴールへ一直線。

良かった．．と安心した瞬間だった。

後ろから追い付いたランナーに、ぶつかられ思い切り転倒したのだ。

「田中？！！！！」「うわ、今のわざとか？」

田中君は、すぐ立ち上がり二位でゴール。

惜しくも一位は、取れなかった。