田中の樹君。2 (ページ35)

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体育祭6 ページ35

松村北斗side

手を合わせてきてドキッとしたなんて、口が避けてもジェシー達には言えないな。

なんて、体育祭のせいかいつもよりテンション高めの俺。

あんまり、行事は乗り気じゃなかったけど。
なんだかんだ楽しいのが本音。

競技は、楽そうな借り物競争を選んだけど。

この選択は間違っていたと、数十分後の俺は思うのだ。

数十分後。

「お題．．．気になってる異性」

借り物競争のお題の紙を開けた瞬間フリーズした。

ん、まてまてまてまて。
気になってる異性？！！こんなお題ありかよ。

テントの方を見ると皆は俺を応援している。
借り物競争は組に入るポイントが高いので大盛り上がりだ。

「頑張れ北斗～」
「松村君頑張って！！」
『松村君ファイト』

バチっと、Aと目が合う。

しょうがない。後でジェシーに謝ろう。

そう心の中で誓い、テントの方へ走った。

「A、きて」

手を引っ張ると皆は驚いた表情だ。
ま、１番驚いた顔してるのはAだけど。