吉良ヒロトに引き取られた。〈２〉 (ページ22)

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70話ページ22

カナデ「え、どうして？」
潤花「どうしてって、普通そうでしょ？貴方みたいなよく分からないのが来たらみんなビックリするし……」
カナデ「あぁ、そういう心配？」

カナデは余裕そうな表情をして、潤花に言った。

カナデ「大丈夫。僕が意識した人にしか僕の姿は見えないから」
潤花「どういう事？」
カナデ「つまり、僕の姿は君にしか見えないってこと！」
潤花「本当に？」
カナデ「本当だよ信じて！それにさっき、まだ聞きたいことがあるって言ってたじゃん！色んなお話しようよ！」
潤花「……………………」
カナデ「これから、よろしくね！」

潤花(私って、普通の人と同じ位の人生送ってたつもりだったけど………まぁ、過去の事とかヒロトさんの事とかは除いて………私の人生は普通じゃないのかな……………)

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怜奈「あ、潤花様！」
潤花「ただいま戻りました……遅くなってすいません」
怜奈「心配しました……無事で良かったです」
潤花「………ごめんなさい」

カナデ【ねぇねぇ、この人誰？ていうか、おっきな家ー！すごいね！】

怜奈「お食事の用意は出来ておりますので、片付けが終わりましたら来てください」
潤花「はい」

カナデ【ねぇ！おっきな屋敷だね！ここに住んでるの？あ、もしかしてこの人、もしかしてメイドさんってやつ？！………………って、さっきからどうして無視するのさ！】

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カナデ【ねえったら！】

潤花「ちょっと、カナデ！」

カナデ【……どうして無視するのさ！】

潤花「当たり前じゃない！貴方の姿は私以外には見えてないんでしょ？それなのに貴方と話したら、周りからは私は普通の声で喋ってる事になるよ？変な人だって思われるじゃない！」

潤花は片付けをしながら、カナデに少しキツめに話した。

カナデ【そっか…ごめん……】

潤花「2人になった時話しましょ？私の周りに誰かいたら、その……言い方はキツイけど、話しかけないで」

カナデ【うん、分かった………】

潤花はカナデの寂しそうな顔を見て、少し可哀想な気分になった。

潤花「それじゃ私、夕食食べてくるからここで待ってて」

カナデ【うん、分かった】

潤花「何か食べ物はいる？」

カナデ【ううん、大丈夫。僕はなにも食べなくても平気だから】

潤花「分かった。それじゃ」

潤花は部屋から出ていった。

カナデ【はぁ、退屈だなぁー。少しだけこの部屋がどんなのか見よっかな………】