吉良ヒロトに引き取られた。〈２〉 (ページ2)

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51話ページ2

ヒロト「この写真は？」
怜奈「…………」

怜奈は答えない。
ヒロトは渡された写真を見た。

ヒロト「これは……家族写真？」
潤花「どうして………それ…捨てたはずなのに」
ヒロト「あ、潤花……捨てたって？」

気づけば、ヒロトのすぐ後ろに潤花が立っていた

潤花「………………」
ヒロト「……………？」
潤花「それ、私の……」
ヒロト「潤花の？」

潤花はその写真を見て、凄く悲しそうな顔をした。

リュウジ「それ、誰の写真？」
潤花「私の……私の本当の…家族の写真…」
ヒロト「え？……」
リュウジ「…………」

ヒロトとリュウジは驚きを隠せない。

潤花「どうして...怜奈さん」
怜奈「……潤花様の部屋を掃除していたら見つけたのです。ですが、驚きました…。まさか貴方が…」

怜奈はとても暗い表情をしていた。潤花は怜奈の言い方に疑問を感じた。

潤花「…？」
怜奈「私の姉の…子供だったなんて……」
潤花「…………え？」

潤花は絶望したかのような表情をしていた。それを聞いたヒロトとリュウジも似たような表情だった。

怜奈「覚えていませんか？貴方がまだ小さかった頃、私は貴方に会っているのです」
潤花「………」

怜奈は潤花の目を真っ直ぐに見つめている。

潤花「覚えていません」
怜奈「そうですか…無理もありません。あれは貴方が3歳の頃ですから。」

怜奈はフッと微笑んだ。

潤花「怜奈さん…」
(じゃあ、知ってるんだ。私の小さかった頃。私の本当の…)

すると、そこに他のメイドがやって来た。

「お取り込み中申し訳ございません。……ごめん。怜奈、ちょっと手伝って！」
怜奈「え？あ、うん…」

怜奈はこちらを向き

怜奈「申し訳ございません、潤花様。話はまた後ほど」

怜奈はそう言って、いってしまった。

潤花「怜奈さんが、私の母の妹」
ヒロト「潤花……」
リュウジ「………」

潤花は、ヒロト達に言った。潤花の表情は真剣そのものだった。

潤花「ヒロトさん達は、私が親から虐待を受けていたことを知っているんですよね」
ヒロト「あぁ。姉さんから聞いているよ」

潤花「最初は違うかった。お母さんとお父さんは私が幼稚園に通っていた頃は、普通に親として優しかった。だけど、私が小学生になってから…変わった。優しい表情だった親が、怖い表情に変わった…」

ヒロト.リュウジ「……」