Wonderland【実況者】

５話 ページ6

「ぺんちゃん、しにーどうしたの？」
『さあ、僕にもよく分からないですね』

ぺいんとさんもともさん同様、楽しそうな表情で受け答えをする。

『でも、最近なんとかってYouTuberにはまって……』
『アハアハアッハッハー!!!』

ぺいんとさんの言葉を遮るように、死神くんは笑い声をあげた。

「それ、なんて人？実況者？歌い手？」
『えーと、死神くんの動画で言ったような気がします……ちょっと待ってくださいね』

その直後、死神くん以外の４人はYouTubeを開き、死神の巣をタップ。
各自が動画を10秒スキップしながら確認し始めた。

『なんでみんな無言になるんですか!?もしかして、本当に動画を確認して……？』
「ぺんちゃん、それいつ頃か覚えてる？」
『そこまで覚えてませんよ』

死神くんの言葉はスルーし、手がかりを見つけるべく話し合いを続ける。
そして、ずっと黙っていた豆腐さんが声を上げた。

『……Wonderland？』
『あぁぁぁぁぁぁ!!!』
「……それみたいだね」

死神くんの叫び声で確信を持った4人は、次にWonderlandのチャンネルを開いた。

「Wonderland、Wonderland……ってなにこれ、動画全然ないね」
『ほんまや。あ、LIVE中心て書いとるな』
『LIVE中心て再生数延びんやろ』
『しかも、そのアーカイブも残さないんですね』

目の前に映るWonderlandのチャンネルには、動画が10本程度しかあがっていない。
にも関わらず、チャンネル登録者数は10万を超えていた。

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