Wonderland【実況者】

２２話 ページ23

「楽しかったよね！」
「ああ」

WonderlandRadio。
話のネタはもちろんともさんとのコラボについてだった。
楽しかった、かっこよかった、早く続きやりたい。
二人は上記のことを永遠に話していた。
アリス達にはまだ秘密だとAがLIVEでいえば、気になるとコメント欄が荒れた。

「さーてさてさて、今日は裏作業で見つけた廃坑探索だよー！」
「因みに、廃坑は計３つ見つけたからな。そこそこ長いLIVEになるぞ」

お互いの見つけた廃坑のシード値を確認しながら１つずつ探索をする。
宝箱は計12個。
量は多く見えるが、実際は石炭と骨、矢のオンパレード。
唯一のお宝は馬の鞍と名札が１つずつだった。

「ちっ、しけてんな」
「まあ、そんなもんだよ。それよりさ、馬捕まえて名前つけようよ！」
「あー、だったら１回拠点戻って他のもん置いてくか」
「了解!!」

そこそこ長くなると言った春香の予想と反し、廃坑はどれも小規模だった。

「どれも小さいくせに宝箱だけはあんだよなぁ」
「何個？えーと、12個か」

何個？と聞いた直後、コメント欄では12個というコメントが嵐のように流れていた。

「あれ、春香、なんで拠点戻るの？」
「お前は馬鹿か？馬を手に入れるのに小麦必要だろ」
「……ねこ、大変言い難いのですが……馬を懐かせるには人参です」
「へっ？……あ、わぁってるよ！」

真っ赤になって慌てる春香をAは面白いものを見る目で見つめた。

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