笑顔の花【ワンピース】 (ページ35)

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第３４話『変更』ページ35

しばらくアイラが遊んでいると、背後に影がかかった。

「裏切るなんて酷いじゃないのー」

そこには、悲しそうな表情をしたクザンが立っていた。

「海軍やめないって言ったじゃない」
「えー？私の記憶にはありませんよー♪」
「……もう戻れないよ？」
「戻りたくありませんー♪」
「……じゃあ、俺たちは敵だね」
「そうですねー♪」

クザンはそう聞くや否や氷で作り出した剣を振るった。
アイラはそれを笑顔で交わしてから蹴り砕いた。

「私はこのくらいじゃ負けませんー♪」

アイラは楽しそうに、そう言って踊った。
踊ると言っても、あくまで攻撃を避けてるだけだが。

「……確かに君に勝てるとは思えない。けどね、時間稼ぎくらいはできるんだよ」
「……ッ！」

クザンの悲しげな笑顔を見て、アイラは振り向いた。
そこに映るのは、刀を刺された白ひげだった。

「親父さん！」

悔しそうに歯ぎしりをしながらアイラは走り出した。
止めようとするクザンの手をかわして、無我夢中で走った。
だが、到底間に合いそうにない。

ならせめて……。

「jumping！」

その瞬間、アイラの姿は消え、白ひげの背後に立っていた。

「グララ……このバカ息子……！」

嬉しそうに笑う白ひげは船から飛び降りて戦場に向かった。

「……」

その様子を見て、アイラは俯いた。

きっと、これは変えられない……と。