笑顔の花【ワンピース】 (ページ28)

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第２７話『正義』ページ28

「センゴクさんー？アイラ、戻りましたよー♪」
「おお、待ってたぞ。今回は、なかなかの重要人物を…………なぜ泣く」
「えー？泣いてんなんていませんよー？」

確かに、泣いてはいない。
だがその表情は仮面の様に貼り付けの笑顔だった。
泣いてはいないのは表だけ。センゴクはそう言いたいようにアイラを見つめた。

「嘘を言うな。……お前の事だ、何か抱え込んでるものがあるのだろう」
「……単刀直入に言います」

流石のアイラも口調が消えた。

「海軍をやめます」
「……それで、どうする気だ」

センゴクは目を伏せて聞いてきたので、表情は伺えない。

「……今回捉えられた重要人物、エースくんですよね？」
「あぁ」
「弟を見捨てるなんて、私には出来ませんから」
「……ガープの孫が海賊なのは知ってるな」
「ルフィくんでしょう？彼も私の弟ですよ」
「……ガープは自分の孫でも容赦しない。海賊なら……ワシらには敵だ」
「センゴクさんも、サカズキさんのようなことを言うのですね」
「……」
「私は前から彼の正義は納得がいきませんでした。揺るがない正義。何者も許さないとする彼の正義……私の正義とは真逆なんです」
「……あえて問おう。お前の正義はなんだ」
「許す正義」
「海賊をもか」
「ええ」